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予測不能な未来にどう備える? シナリオ・プランニング続編

 去年の6月に描いたシナリオが、どう現実に向かってるか?の検証と、そのシナリオでの打ち手を考える会をChiyoda updateでやりました。講師は、前回同様KIRINで長く生活者の現在と未来を研究されてきた能重正規さんです。

シナリオ・プランニングって何?

 シナリオ・プランニングとは、過去の出来事から未来を予測(フォアキャスティング)するのではなく、10年後の未来を予測し(バックキャスティング)、シナリオを作る手法です。

 過去からの連続で考えるとあくまでその延長線上でしか考えられなくなるところを、影響が大きそうな軸を設定し、思い切り極端な未来のシナリオを描くことで、枠を外し、広い視点で物事が考えられます。

 また、シナリオを作るのがゴールではなく、どんなシナリオになったとしても通用する力はどんなものかを考えたり、シナリオに書いてある事象の兆しについて情報感度が上がることで、どんな未来が来ても備えていけるツールです。

去年6月に作ったシナリオ

 去年6月、緊急事態宣言が開けてすぐの頃、子育てしながら働くという前提で、シナリオ・プランニングの会を実施しました。そこでは以下の3つの世界(シナリオ)を作成しました。

A「オンライン・景気進む」×「子育て寛容」×「感染症共生&グローバル化」
徹底した監理・監視のもとに安全が保障された桃源郷社会

E「オンライン・景気進む」×「子育て不寛容」×「感染症共生&グローバル化」
勝ち組IT企業が牛耳る大人のためのスマートシティ社会

G「オンライン・景気進まない」×「子育て不寛容」×「感染症撲滅&鎖国化」
ウイルス撲滅維持のため、個の自由が奪われる管理社会

 今回は、一番ハッピー?なAの世界についてを検証&掘り下げていき、この世界だったとしたら10年後、自分はどうありたいか?そのために何をする必要があるか?を考えました。

不確実な時代に備えるために

 今回みんなでやってみて面白かったのは、「Aの世界になっていたら」という仮定=制約があるからこそ、10年後の自分がどうなっていたいかを考えやすくなった点です。

 これを、A以外の世界でもやっていくことで、「こっちの世界に寄ってきたから、こっちを強化して備えよう」と、ある程度の予測がつくようになってきます。

 例えば、オンライン化が進んで子育てにも寛容なAの世界の場合は、比較的スムーズにやりたいことが叶えられそうですが、オンライン化が進まず子育てにも不寛容なGの世界だと、何も備えておかないとかなりきつい生活になりそうです。

 それぞれ、両極端にシナリオを作っているので、「最近Aの世界に近い予兆が多いな」「案外Gの世界に近い予兆も増えてきているかも」と、ウォッチしながら、打ち手を変えていくことが可能です。

 これからもシナリオを作った各世界を意識しながら「予兆」に気をつけて過ごしていきたいと思いました。

📖当日の全体のメモ

メモ全体

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