おごそか
ピアノの調律をしていると
「おごそか」な気持ちになれるんです
とテレビの中の人が言う
平日に「おごそか」が新鮮だったので
狭い台所にたって
「おごそか」に米をといでみた
神苑の玉砂利をいく
神主たちの足音が聞こえてきた
早朝の汚れない空気が流れて
指の先々たちがひんやりする
ミルク色の水が
すこしづつ透明になっていく
こころも透明になっていく気がして
「おごそか」はひらがなだった
「おごそか」に
炊飯器のスイッチを入れた
ピアノの調律をしていると
「おごそか」な気持ちになれるんです
とテレビの中の人が言う
平日に「おごそか」が新鮮だったので
狭い台所にたって
「おごそか」に米をといでみた
神苑の玉砂利をいく
神主たちの足音が聞こえてきた
早朝の汚れない空気が流れて
指の先々たちがひんやりする
ミルク色の水が
すこしづつ透明になっていく
こころも透明になっていく気がして
「おごそか」はひらがなだった
「おごそか」に
炊飯器のスイッチを入れた