【超短小説】年雄と不思議なニュース
年雄は不思議なニュースを見た。
子供が公園で遊ぶ声がうるさいと、高齢者が苦情を出して、子供が公園で遊べなくなったというニュースだ。
うーん・・・。
年雄は子供の頃は、「うるさいから公園で遊んでこい!」と怒られた。
公園でうるさく遊んでいると「子供は元気が1番」と褒められた。
もうそういう時代じゃないのか?
子供がうるさいと褒められる時代じゃない?
それとも、子供の頃もうるさいと思われていたが、ニュースにならなかっただけか?
不思議なニュース。
年雄の近所の公園では、高齢者の人達が子供が遊びやすいように、ゴミ拾いをしていたのを見た事がある。
ニュースになった地域の高齢者と、近所の高齢者と同じ高齢者に見られるのはかわいそうに思う。
子供は自分の事で精一杯なのだろう。
だから、だから全力で声を出す事が出来る。
羨ましい事だ。
大人になって思う。
子供は元気が1番。
全力で遊べ。
大人が支えてやるから。
浜本年雄40歳。
30年後もそうありたい。
不思議なニュースを見て思う。