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年度途中の保活のリアル(at地方都市)

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保活のその後

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あれから約10日経ったその間の出来事

5月中旬に内定をもらってからの話
保育園探しという先の見えない活動

保留通知が届く

保留…つまり落選だった
入所が決まれば電話連絡が来るはずだった
今かいまかと待てども着信ナシ
かわりに自宅のポストに役所からの保留通知が来た

「今回は保育園見つかりませんでした」
その一文が
「若干名の空き枠に申し込みましたが、他の方の点数より低くて今回はあなたは落ちました。残念でした〜」
というふうに変換される

入所は無理でも一時保育を週3回利用できる
もし全部落ちたらそうする方法があると聞いていた
結局、市役所へは行かなければならない

窓口に並びながら一時保育は週3回という制約があって
かつ月末に毎回市役所で申し込みをするまで
利用日出来る日程が分からず
加えて園の行事に左右されて

支払いは窓口で現金をおつりなく持っていなかければならないのかぁ…

なんだか唐突に嫌になった

毎月この落選からの一時保育利用という
動きをしたくない

もうしんどい、どこでもいいから入りたい
シフトを調整するにも限度がある

そして何より辛い
この一連の流れを繰り返すのが辛い
来月の今頃どうなっているのか分からないのが辛い

認可外に問い合わせる

窓口で認可外保育所の一覧をもらう
行けそうなところに丸をつけてもらった
自宅に帰ってから空きがあるか確認する
一か所一か所断られる度にため息が出る

私の就職なんて大事にされないのか

そんなふうに卑屈にもなってくる
仕事への不安の前に越えないといけない社会のハードルが多すぎる
ワーママと呼ばれる人はこれを越えたのか
保活マニュアルなんてものが作成されるくらい
大きなストレスを伴う作業だった

一度職場から離れて専業主婦になった罰なのかとさえ思った
だからこんな目に遭うのか

妊娠中に退職をすると育休産休そして復帰のルートからは外れる

決められたマニュアルから外れることは自分で動かなければいけないことが増える

保育園探しははじめのうちは保育の方針や園の特色にあわせて我が子にのびのびと育っていってほしいなんて言っていたのに

どこでもいいから出来るだけ通勤経路にある保育園にいれてくれ、頼むから早めにもうホントどこでもいいから
そんな風に切迫感がどんどん増してくる

そんな風に変化するまでに10日ほどだった
保留通知が来る前に見学の予定を入れていたこども園へ見学へ行った
希望を出したが入らなかった園だ

その園の園長の考えと現実がかけ離れていて無性に疲れてしまった

今回は残念でしたね~
こればっかりは運だからね
5月だったらあっさりとはいれたのにね~
そんな風にニコニコ話す園長に本気で力が抜けた

こっちは必死なんだよ
入れる日が分からないなら次に向けて動かなければ働けなくなる

せっかく見つけた働き口を失うのだけは嫌だった

徒労感の蓄積

必死に保育所を探す親といつまでも減らない待機児童
希望の園に入れなければ送り迎えが負担になる

役所と市民の温度差を感じる
若干名空きがあるという場所に申し込んだのに
全部落ちる
年度途中での保育園入所の厳しさと痛感する

ただただ疲れてくる
泣く我が子を見てこちらが泣けてくる

周囲の声がうるさい

無理に働こうとするからこうなるんだ
やっぱり幼稚園に生かせて小学校への下地を作りなさい
姑に言われた

そういうなら幼稚園への送り迎えと私が働いている間の時間預かって欲しい
お金も口も出さないといった姑はどこへ行った
思い切り出してるじゃないか
しかも口だけ
愚痴になった
クソバイスなんて相手にしてる場合じゃない


企業主導型保育施設へ入所が決まった

問い合わせていた認可外でキャンセルが出た
そこへ何とか入ることが出来た

嬉しかった
これでまた働ける
子どもの預け先が見つかっただけでこんなに嬉しいと思わなかった

だけど2才児クラスまでしかない
3才から通うところは途中入園を申し込み続けるか
秋の一斉申し込みで探して下さい
そんな説明を受ける

この一連の作業をまた半年後にしなければいけないのかそう思うと気持ちが一気に冷めていく

秋の一斉申し込みの時は
両親共働きで認可外へ通わせているという実績があるから今回よりは保育点数が上がると気休めを言われる

もう保活はしたくない
だけどやらなければ働けない
もしも落ちたら退職しなければいけないのかという不安がよぎる

最悪の場合は退職
もしかしたら今度は幼稚園難民になるのか
秋の一斉申し込みは11月に結果が出て
時間外預かりをしている私立の幼稚園の願書配布は10月
日程的におかしい
頑張ったら時間がちょっと巻き戻るのか?

仕事を手放した上で幼稚園探しにも妥協させる
そんな国の態度が見える

私立の願書配布は有給をとって朝の4時頃から並んだりする
それくらい気合の入った行事化している
一時預かりに通っていた園はそうなっている
ママたちは笑い話にしていた

一時預かりに通っていれば年少さんへの願書は不要で
優先的に通えるようになるからだ
だから笑っていられるんだ

保育園落ちた、日本死ねから5年


社会現象にもなったあの発言は社会を変えたと思う
でも保育所が不足している
いや圧倒的に足りていない

待機児童や潜在的待機児童という言葉を浸透させた
あの強い言葉は保育への関心を一気に高めた

あの発言があった2016年よりあとに
設立された企業主導型保育施設に私の息子は通えることになった

「企業主導型保育事業」
企業が保育所を設置して運営を行うことを内閣府が助成する制度だ
待機児童を減らすこと
親の仕事と子育てのサポートすることを目的としてはじまった

始まったのは2016年
事業として始めるための動きはそれ以前からあったのかもしれない
いずれにせよ私より上の世代の人が作ってくれたものだ

本当にありがたい
だけど希望する全員が保育園に入れる時代は遠いかもしれない

女性はサポート側に回りなさい
夫のストレスにならないようにサポートして
家計のやりくりして子育てに力を入れなさい

今回この地獄の精神状態で周囲の人からかけられた言葉だ

男女平等ってなんなんだろう
めちゃくちゃ差別されてるな、女性

出産はアジャコングの裏拳よりも
豊田真奈美戦でフェンスにぶつかり膝の骨が見えるよりも痛いのに(水ダウ北斗晶さん調べ)
どちらも非日常体験すぎてピンとこない

その出産の痛みに耐えて新たな命をこの世に送り出すのに送り出したあともこんな苦行が待っている

知っていても辛い
いざ落ちると「お前は社会にいらない」と言われているようだった


働くことって尊い
だけど保活や待機児童なんて言葉が無くなるくらい
働くことが普通になって欲しい

そんなふうに今回身をもって知った

そしてまだ保活は終わっていない事実も残しておこう
忘れないようにしておこうと思った

誰かに知って欲しくてnoteに残した
今はオリンピックや新型コロナウィルスで
待機児童問題は取り上げられないかもしれない

だけどこれが一人の体験として
誰かに知ってもらいたい
そんな気持ち

今日、すべり込みで決まった認可外保育園に用品を持って行った

そして来週から慣らし保育が始まる
仕事は慣らし保育が終わってから出勤することになった
配慮がありがたい

今回雇ってもらった恩を絶対に忘れない
社会に還元したい
誰かの役に立ちたい

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