3月、いつも通りが愛おしい

3月は去る。
言葉通りにあっという間に終わった

雛祭りを息子の保育園で思い出す
紙で作ったお雛様を大切そうに抱えていた
見せてと言うと誇らしげに差し出された
お雛様の目元が特徴的な睫毛で描かれていた
そして隣のお内裏様の方を向いている

「これ、パパとママ」
私がよく夫を見ているのを感じているようだ
夫は基本的に無口で観察している

＊
息子の紙ヒコーキブームが終わったらしい
半年くらい続いた
捨てるのが忍びなくて開いては再利用していた
毎日3つくらい持って帰ってきていたのが無くなり
代わりに映し絵になった

ポケモンが描かれている
私が好きなポケモンを描いてきてくれた

春が近いから花を摘んで帰るようになった
何よりもお花が好きな子なのだ
去年はタンポポに興奮して大歓声だった
今年も見せに行こう

＊
年明けから治療している甲状腺系の病院の値がすこぶる悪い
食べ物も制限されている
私の好きな昆布や海苔は禁止になった
すぐに疲れて太りやすい

カフェインもなるべく止めるように言われてしまった

薬剤師の友人に電話をした
薬も増えたし漢方もある今までの薬との飲み合わせも気になる
何より久しぶりに声が聞きたかった

「センパーイ、治療初めて3ヶ月経つんですけど数値が安定しません、あと飲み合わせ見てもらっていいっすか？」

「ハイハ〜イ、読み上げて」

しばらく考えたあとに
ペラペラを何かを捲る音がして
『今日の治療薬だな』と思う

「薬は問題ないよ、漢方ややこしくて覚えられん
あとは食生活だね、多分。菓子ばっか食うなよ
副作用がキツイだろうけどちゃんと食べろ」

「カフェインやめろ、デカフェにせぇ。なんなら送ったろか？でもオススメは麦茶！やっぱ日本人は麦茶だねぇ」

…酔っている
先輩、間違いなく酔っている
タイミングが悪かったようだ

先輩の近況も聞き、元気であることを確認した
早く関西に帰ってきて欲しい

＊

息子が怪我をした
小さな怪我だ
キックスクーターで壁に突っ込んだそうだ
そして泣いたらしい
女の子に連れられて先生に助けてもらう

トイレでしゃがんでいると後ろから押されて
便器で頭を打った
たんこぶが出来た
これは加害男児が相当怒られていたらしい
お迎えを待つ間女の子がこっそり教えてくれる

保護者間トラブルを避けるために
先生が仲裁してくれる
様子だけ教えてもらうのだ

＊
卒園式があった
在園児として出席していた
歌と言葉で年長さんを送りだす
来年はあなたの番だよ

＊
通っている放課後デーサービスの面談があった
交流会も兼ねていて狭い部屋に押し込められる
夏にもあり途中でリタイアしてしまい
夫に託して歩いて帰った
そんな事もあり今回は欠席させてらもらった

ビンゴ大会が恒例となっており
かなりいい食品を当ててきてくれた
ありがてぇ

＊

息子に「コレお弁当代ね〜」と手渡すと
「あのね、ママのが、いい」
衝撃を受けた
と言われて来週から作る約束をした

体調を崩していたとはいえ
週に一度くらいなら頑張れる
それにあんなに楽しみにしてくれてるなんて
…思わなかった

＊

先月5歳になった年中の息子も
いよいよ来月から年長さんだ。
帽子の色も名札も変わり一層お兄ちゃんになる。
楽しみだ

＊

療育も通いながらなんとかここまでやってきた
療育といえば同級生からLINE通話がかかったきた
「うちの子も発達がちょっとアレで…」と相談を受ける
1つ年下の子だ
「早い方がいいよ」と伝えておいた

うちは3才はじめから通っている
毎週2箇所、隔週で1箇所。

「息子が話す動画を見せて2年通うとこんな感じになる」と伝えた

友人は「こんな事聞いてごめん、周りと馴染める？」

「いいよ、意外と馴染めてるよ。子どもは言葉じゃないみたい。でも、トラブルも多いよ。あと1年でどれだけ伸びるかが勝負なのよ」

小学校はそうはいかない
ランドセルのカタログもガンガン届く時期だ

実家から「どれにするか決まったら教えて」
と連絡がくる
あと学習机も買ってくれるらしい
どちらも遠慮した
ランドセルは現物見て買うし、机は置き場がないので私の仕事用に使っていた机を使ってもらう予定だ

低学年の間の勉強は食卓で見るししばらくは必要ないだろうし、家具は増やしたくない

＊

支援学級になるかもしれないけれど
まだそれは分からない

療育はほぼ親の付き添いが必要だ
私も初めは付き添っていた
だが次第に疲れてしまった

こんなことして意味あるか？
いつまでも言葉を話さない息子
指示も聞かない
癇癪を起こす
だから意味あるのか？
それがずっと頭をかすめていた
最終的には付き添い席で目を閉じて待っていた
療育の先生に「起きてますか？」と聞かれた
「起きてます。」
あまりに変化がないので声だけで充分
とは言えなかった

正直、疲れてしまったので
「やめようと思う」と夫に伝えたら
仕事を調整して夫が付き添うことになった

それも含めて友人に伝えた
夫婦で仲良く交代で行けると1番いいんだけど
今は夫に任せてしまっている

子育ては何が起こるか分からない
両親である私たちは息子の言いたいことが分かる
だけど普通におしゃべりはまだできない
でも可愛いのだ
気長に待つしかない

個人療育も大切だが、保育園の集団の力の方が8割くらい言語能力を伸ばしてくれている気がする

女の子たちはひっきりなしに話しかけてくれるし
男の子たちは追いかけっこやジャングルジムで身体を使う遊びをしてくれる

先生もかなり気をかけてくれている
ありがたいけどちょっと申し訳なく思っている
＊

そういえばホワイトデーに実父から
でっけぇ焼き菓子が届いた
ありがてぇ
息子に一つ与えたら食いつきが違った
やっぱり分かるか、息子よ
勝手に食べそうなので分かりにくいところに置いた
…実家に帰れば食べ放題だぞ

#今月の振り返り