古代のミルク菓子「蘇」を作ってみた
「蘇(そ)」という古代の食べ物はご存知ですか? 牛乳を固形になるまで煮詰めて固めた食べ物で、奈良時代の平城京には、日本全国から貢ぎ物として「蘇」が送られていたそうです。
平安時代の医術書『医心方』には、「常用していると、筋力が強くなり、肝を丈夫にし、肌を美しくする」と記載されています。
「蘇」を調べてみると、平安貴族の間で食べられていたことでよく知られているようですが、厳しい修行に耐え、病気を予防する目的として、どうやら僧侶も食べていたようです。
コトコトと根気よく牛乳を煮る
さっそく私も蘇づくりに挑戦! 1リッターの牛乳を用意し、平たい鍋に注ぎ、中火にかけます。
1時間ほど過ぎた頃、牛乳に粘り気が出てきました。そこからさらに30分ほど混ぜると、徐々に固まってきます。
匂いはお菓子のミルキー、味はほんのり塩気を感じ、薄味のチーズのような感じです。牛乳の栄養がぎゅっと詰まっていますから、古代では貴重な滋養強壮剤だったということもうなずけます。
ぬか床にも漬けてみた
毎晩、ぬか漬けもせっせと漬けているのですが、蘇も投入することを思いつきました。ぬか床に寝かせること一晩……。
できました!
塩味が増して、しっとりとしておいしい〜!
1時間以上、牛乳を煮るのは根気のいる作業ですが、材料は牛乳オンリー!
牛乳の特売や冷蔵庫に牛乳が余っているときなど、ぜひお試しください♪