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パートナーのこと、なんて呼んでる?

私たち夫婦はお互いのことを名前にさん付けで呼んでおり、共通の知り合いがいる環境では普段の呼び名をそのまま使っている。ただ、それ以外では私が第三者に配偶者のことを話すときは「夫」と言い、逆に夫は「奥さん」と言う。

結婚して一年経っていない今、ようやく呼称に落ち着いてきた感じがする。ちなみに結婚前は「彼氏さん」と呼んでいた。一瞬、「夫さん」でも良いのではと考えたけどしっくり来ない。

結婚して何か変わったか、と聞かれることがたまにある。同棲してからの結婚、住む家もそのままだったから、いや〜特にないですね〜の面白みのない返答ばかりしていた。

強いて言えば、世の夫婦は配偶者のことを話すとき何と呼んでいるのか、結婚してから気になるようになった。女性が大半の私の勤め先でも呼び方が様々で興味深い。私が同僚の配偶者のことを呼ぶとき、名前がわかれば「◯◯さん」、名前がわからなければ「旦那さん」と呼んでいる。でも、この呼び方で良いのか?と内心ヒヤヒヤしているのが現状だ。

いつかのテレビ番組で「妻」「嫁」「奥さん」「家内」「かみさん」といった配偶者の女性の呼称の違いがそれぞれわかるか、と言う内容が記憶に残っている。男性の呼び方も同様にクイズ形式で紹介されていて、ぼんやりとは知っていたこと、全く知らなかったことなどいろいろと発見があったのが印象的だった。

言葉の意味、ジェンダー観からすると、時代に合わせた正しい呼び方が理想ではある。けれど、夫婦の関係性、その夫婦と第三者との関係性によって心地いい呼び方を探っていければいい、そんな風に思えた。

「旦那さん」と呼ぶ一方で、この呼び方で良いのかという迷いを抱えつつ、その戸惑いが呼び方・呼ばれ方に違和感を覚える人がいるということを忘れさせないでいてくれるはず。その気づきから対話を重ねて呼び方を変えていく、それが私の理想だ。

今は少し割り切って「旦那さん」、女性の配偶者の場合は「奥さん」と呼んでいる。以前はジェンダー意識から「パートナーさん」と呼ぼうと試みたがうまく言い慣れず挫折。あるとき、そんな悩みを感知されたかのようにSNSでパートナーの呼び方が提案されているのを見かけた。その呼び名は「ご伴侶さま」。人生をともに寄り添い歩む印象の良い呼び方だ。

私はまだ口に出せていないその呼び方が、いつかスタンダードになる未来が訪れるかもしれない。それが密かな楽しみである。