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研修評価と研修転移の関係:論文レビュー

こんにちは、原田です。

研修に時間と費用をかけている会社が増えてきていますが、実際学んだことが職場で活きていないことも多いのではないでしょうか?
今回は、研修の効果を出す(行動変容を促す)ためにはどうすればいいのか、の論文です。

今日の論文

An investigation into the relationship between training evaluation and the transfer of training
研修評価と研修の転移との関係に関する調査
International Journal of Training and Development, 2012
Alan M. Saks, Lisa A. Burke

サマリ

  • 組織における研修評価と研修の転移との関係を調査

  • 150名のカナダの研修専門家からのデータを使用し、評価の頻度が研修の転移と正の相関があることが示された

  • ただし、Kirkpatrickの評価基準の中では、行動と結果の基準のみが高い転移率と関連していた

研修転移とは?

研修転移とは、「組織の掲げる目標のために、仕事現場を離れた場所で、メンバーの学習目標を組織化し、個人の行動変化・現場の変化を導くこと(中原,2014)」です。
有意義であり、かつ組織目標にかなうこと、がポイントです。

わかったこと:
研修評価の頻度が研修転移に影響する

  • 直後、3か月後、6か月後に研修転移を確認しました

  • 特に、行動と結果の評価基準が転移に強く関連していました

  • また、研修直後の評価頻度が転移率に最も強く影響を与えていました

論文から得た学びと活用場面

行動と結果の評価基準が転移率に強く関連していることがわかりました。
研修1~3か月後などに「研修で学んだことを実施していますか?」「やってみた結果どうでしたか?」などアンケートを行うことで、研修の効果を促進するのはいかがでしょうか?

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