青崎有吾『地雷グリコ』読了

地雷グリコ (角川書店単行本)

数々の賞を受賞し、口コミでもおもしろいと話題の『地雷グリコ』を読みました。

作品情報

【タイトル】
地雷グリコ

【著者】
青崎有吾

【出版社】
KADOKAWA

あらすじ

ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説！
射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。
平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(｢地雷グリコ｣)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(｢坊主衰弱｣)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全５篇。

KADOKAWA

感想

第171回直木三十五賞候補作
第37回山本周五郎賞
第77回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉
第24回本格ミステリ大賞【小説部門】
第7回飯田賞
2023年SRの会ミステリーベスト10【国内部門】第1位

と、数々の賞を受賞している本作ですが、マジでおもしろかったです。
いわゆる典型的なミステリーというより、甲斐谷忍の『LIAR GAME』のような頭脳戦のストーリー。めちゃめちゃ好き！

ゲームも、グリコ、坊主めくり、じゃんけん、だるまさんがころんだ、ポーカーなどお馴染みのゲームに特殊なルールを加えたものばかりでわかりやすく、自分だったらどうするか、真兎だったらどうするのかというのを考えながら読むことができとても楽しく読みました。まぁ、私の推理じゃ全っ然当たらないんですけどね！

真兎の奇想天外な戦略もすごいけど相手の戦略もそれぞれのキャラに合っている戦略で、頭脳戦が面白いのはもちろんなのですが作者はいったいどんな頭脳を持っているのだろうとメタ的なことも気になってしまうほどです。

あと、断言できるけどこれ絶対映画化するわ。
どのキャラもそれぞれ濃くていいし、ストーリー的にも最初の対戦相手が仲間になっていき、ラスボス的なキャラがいて最終対決というキレイな流れ。あと、真兎の奇想天外な戦略がなんとも映像映えしそうなんですよね。絶対かわいい。

映画化したら「ほらみろ！」ともう一度記事書こうっと！

地雷グリコ (角川書店単行本)