ハラヘリのウタ10章 ダム
ハラヘリのウタ10章です。夏らしい歌にしようと夏っぽい感じで歌い出したら、おもわず自分の好きなものを歌っていたね。
G Bm
日照りが続いて 水不足
C D D sus4 D
ダム湖の水も干上がって
G Bm
水没していた集落が
C D G
息を吹き返す
Em Bm
早明裏ダムのニュースが流れてる
C D D sus4 D
3階建ての村役場
G Bm
干ばつ続きで姿表す
C D G
観光スポットだ
解説
毎年のように報道される日照りによるダムの渇水。水没した村が姿を現すのって、まるで古代遺跡が突然目の前に現れたみたいな感じになるんです。
というのもこれはボクの原体験で、愛知県の三河湖という湖畔に生まれ育ったんです。当然人工湖、羽布ダム(はぶだむ)というダム湖のほとりで生まれ育ち、父親についてよく釣りをしてました。幼少の頃はまだブラックバスが蔓延る前でヘラブナ釣りを父はしてましたが、物心つく頃にはブラックバスが大量に発生し、次第にブラックバス釣りへと変わっていきました。ブラックバスはルアーで釣るので、よくそのルアーを引っ掛けてしまって、泣く泣く糸を切り、諦めるしかなかったんですが、夏になり、ダム湖の水位が下がると、春先に引っ掛けたルアーが顔を出すんです。子供にしたら干上がったダムは宝の宝庫です。しかし、宝じゃない宝庫ってのは存在するのか?宝庫なんだから宝が入ってて当然だろう。
話がそれましたが、夏になるとダムってのは水位が下がるんです。梅雨の前に放流して水位の調整をするんですが、夏に思いの外雨が降らないとそ水位は下がる一方になってしまうんですね。そうなると水没した村が顔を出すわけです。それはもう川口浩の探検隊気取りで楽しかったですよ。
そんな原体験があるもんだから、ニュースで干上がったダムの映像を見ると、そこに昔は人が住んでいて、生活があった。しかしダムの建設によって住まいは奪われ、水没した。無念だった人もいるだろう。立ち退きでお金で納得した人もいるだろう。そんな人々の思いも全て水面下で普段は見えないんだけど、干上がった時にふと顔を出す。そんな姿が好きなんです。色々思いを馳せるじゃないですか。そんな気持ちを歌った歌なんですが、まぁこんな原体験してる人なんて超マイノリティーだから響くはずはないですよね。
ダム建設反対!とかしてても、できてしまうとそこは観光地として栄えたりって一長一短はあるんだけど、そういう人の汚い心も内包してるってのが人間らしくていいじゃない。という歌です。