痛みの中のオアシス。
歯医者さんに行くこと。この効用は計り知れない。歯は放っておいても治らない。一年半前に満を辞して(満を辞さないと行けないから)、歯医者へ行った。治療に半年以上かかったが、今のところあの時以上にひどくなってはいない。一通りの治療を終えてから、3ヶ月に一度の割合で歯石取りをしている。この時歯茎や歯のチェックをしてもらっている。今日がその日だった。歯石取りは歯科衛生士さんの仕事で、今回もいつもの人にやってもらった。毎回だから、会話も少しできるようになった。
とはいえ治療中は喋れない。
「口を開けてくださーい」
「噛んでくださーい」
「はい口をゆすいでくださーい」
「倒しまーす(いす)」
「起こしまーす」
向けられる言葉が、いつのまにか嬉しくなったのか、調教されたのか、ことごとく彼女の指示に従属である。
「痛かったら言ってくださいね」と言われても、
「言ったところで止めないでしょ」と言い返すぐらいの反抗的な会話はできるようになった。
ちょっとした会話を楽しむのは、とても幸せな気分になれる。
痛みの中のオアシスである。
で、
時折、衛生士さんの可愛い一言が聞ける。
これも、楽しみの一つで、最高のハッピータイムになる。
「アーンして」
入れられるの食べ物ではなく、もちろん、医療機器だ。
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