あらゆる表現の新しい未来
ただいま福岡国際センターで開催中のART FAIR ASIA FUKUOKA 2024に開催中です。初めて見ていただく方も多いと思うので改めてアトリエ三月について記します。
アトリエ三月は2015年に中崎町にオープンしました。元々僕は2000年頃から大阪で画家としての作家活動を続け、2015年以前から自分のアトリエとして今の場所を使用しており、そこからアトリエ三月という名前をつけました。なので中身としてはギャラリーです。
自分でギャラリーをしようと最初は貸しギャラリーや公募展といったこともしていましたが、せっかく自分がやるのなら、と当初は普通のギャラリーでは取り扱えないようなジャンル、作風の作家が多かったと思います。
今でこそイラストやキャラクターがモチーフとなった絵画作品を展開するギャラリーは多くなりましたが10年前まではそういったジャンルがそもそもアートであるかどうかの認知も怪しく、村上隆や奈良美智が出てきた当初、「こんなものはアートじゃない」と言われたように(老害)当初は企画ギャラリー、コマーシャルギャラリーでは取り扱われる対象ではなかったように思います。
上記のように様々な表現が無数に存在する中で常に新しいものに目を向け続けようと思い日々アトリエ三月の活動、運営をしています。
過去にも何度か「ギャラリーの方向性をジャンルとして定めた方がいい」と言われたことがありました。
簡単に言えばブランディングができていないと言うことなのですが、表面的な事だけで統一感を出すと言うことにあまり興味が持てませんでした。
実はインスタグラムにはアトリエ三月のことを"GALLERY & COLLECTIVE"という表記にしています。ギャラリーという形態でありつつ、共同体であって、集団であり、人が入れ替わることによって常に変化し、皆んなでそれを共有したいと思っています。
なので表面的なギャラリーのブランディングというよりはプラットフォーム的な役割としてのブランディングをしていくべきかな、と個人的には思っています。
資本主義的なアートマーケットやアートシーンも否定しませんが僕はそれ以外の新しい在り方をこれからも模索し続けようと思います。これだけ作家が多くなって、今の在り方だけではやっていけないと思ってます。それがどんな形かはまだ全然わかりませんが、
こないだ急にふと頭に浮かんだのが、
あらゆる表現の新しい未来をつくる
という言葉。自分の考えをシンプルにわかりやすく表せたような気がしました。
僕はあまり普段から「アート」という言葉は使わずに「表現」という言葉を使います。和製英語で中身がフワフワとしている「アート」より今はまだアートとは呼べないかもしれない「表現」を持ってして、これからのアートやART、新しい僕たちの生き方や在り方を模索していきたいと思っています。
そんなこんなで今回もART FAIR ASIA FUKUOKA 2024では様々なジャンルの作家5名をご紹介しております。今回紹介している作家はもう既に新しい「表現」だった頃から新しい「アート」を切り開きつつある作家たちだと思っています。
僕も新しいステージにチャレンジしつつコンペや人とのご縁を通してプラットフォームとしてのアトリエ三月をアップデートし続けていこうと思います。
会場にお越しいただけない方もご遠慮なく買ってね!!