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映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』|哀しさと残酷さと感動と。

映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』を観てきました。
(佐藤健くんファンのわたしとしたことが『The Final』のほうは見逃してしまった…)

あらすじや概要なんかはなにも下調べせず
過去作の記憶だけを頼りに映画館へ。

もうね、

すっっっごいよかった(泣)(泣)(泣)

これまでの作中の剣心と重ね合わせれば合わせるほどに哀しすぎる剣心の過去、
幕末期のそれぞれが持つ正義のカタチ、
憎しみと慈しみは表裏一体という言葉の通りの恨みと愛情の連鎖。

舞台は今から約160年前の世界だけど、
現代社会にも蔓延る、
人々の野心や恨みや裏切りがあって、
純粋な人間も心を痛めながらも、
自分の居場所を求めたり、自分の役割を全うしようと
必死に戦うんだなあと感じました。

ストーリーは重厚だけど、
物語の展開はシンプルでした。
きっとるろうに剣心の原作や、前作を観ていない人でも
スッと観やすい展開だったんじゃないかなあと思います。
(ただ絶対に合わせて全作品見たほうが楽しめる…!涙)

アクションシーンや戦闘シーンは
ほかの同シリーズの作品に比べるとやや少なめ(とわたしは感じた)で、
剣心の人間味やこれまでの伏線を回収するような描写が多く含まれていた気がする。
とはいえ開始まもなくからの戦うシーンも見事でしたよ…

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愛情に触れることで人は変わる

そして、
人は愛情に触れることで変わる生き物なんだなあ
と思った。

はじめは復讐のためだっただろうけど
巴が元々持つ、愛情深さや相手を安心させるような人間性が
近くで過ごす剣心に伝わったのだろう。
それまで己の心と戦いながらも平和な世を信じ人を斬り、
人とは距離を置くような生き方をしていた剣心が
巴の前では目を閉じて休んだり、形式だけではなく、好意を持ち、ともに暮らそうと言う。

巴はそんな剣心とともに過ごし、
すこしずつ穏やかになっていく姿を間近で感じ、
大切に思われていることを感じ、
やがては復讐の対象ではなく、愛おしい存在へと変わっていく。

ここでふたりがただただ幸せに暮らしていける世界ではなかったのが本当に哀しい。
現代でしか生きたことがないわたしには到底理解も、想像することすら失礼にあたるかもしれないほど、
武士の時代はそう簡単にはいかない、逃れることができない宿命とかしがらみとかがあるんだろう…。

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物語以外の好きなところ

最近うすうす気付いてはいたけれど
わたしは有村架純ちゃんの声?口調?声のトーン?が好きすぎる。
今回も巴の日記だったり、ぽつりぽつりと会話するシーンがあるたびに思ったけど
そのたびに「あぁ、好きだなあ」と思ってた。
なんだか落ち着くんだよね。

あとは大河ドラマなんかでもそうだけど
昔の人の所作が好き。
着物を着てゆっくり動くところとか、
ひとつひとつの動作が丁寧で繊細なところとか。
水を汲んだり、ご飯を食べるシーンも現代の動きより見ていて落ち着く。

それにすこし関連するけど、そのゆっくりな動作で発される音も好き。
ゆっくり紙をめくる音とか、着物が擦れる音とか、
映画館で観るとそのひとつひとつの音もちゃんと聴こえてきて心地良い。
いわゆる音フェチというやつですかな。


そんな感じで、昨晩突然に
「あ、これは絶対観に行っとかないといけないやつだ…!」
と思って今日観に行ったのは大正解でした。

映画っていいなあ。
感動って心を豊かにするなあ。
こんな素敵な作品をつくってくださって
関係者の皆様本当にありがとうございます。
お疲れ様でした。という気持ちです。

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おはる
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