BTSのいう名の沼のその後

BTSの沼にハマって早3ヶ月強が経った。この沼の住人となって初めての誕生日を迎えたので、再び自分の状況を記録したいと思う。

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ジャニーズ好きの親友に数週間すれば冷めると言われていたこの熱病のような状態は一切そんな気配を見せていない。それどころかふと気を許したら生活全部をBTSに支配されそうなそんな状態なのだ。無料のコンテンツですらまだ見切れていないものがありすぎて、Run BTS(韓国語からタリョラとかタルバンと呼ばれているとツイッターのアミさんのおかげで学んだ。ARMYをアミと書くこともツイッターで)は基本1日1話の視聴と決めている。そうでもしないと睡眠も取らずいくらでも見てしまうから。タリョラの力はすごい。歌い、ラップし、踊るアーティスト、パフォーマーとしての彼らはもちろん素敵で、入り口はそこだったけど、沼の大きな一因はやっぱりタリョラなどの彼らの素顔が垣間見えるコンテンツなのだと思う。

もうこれは言葉を尽くして説明するより、見てもらうのが一番速いんだけど、とにかく楽しそう、そしてかわいらしい、一生懸命(もしくはマイペース、そこもまた良し)、仲良し。とにかく微笑ましくて仕方ないのだ。私はもともと何かを見て「きゃーかわいい」とか叫ぶようなタイプではなくて、どちらかというと冷めていたり、斜めに見ていたり、考えすぎて素直に受け取れないタイプなのだけど、そんな自分がこんなに素直に楽しく彼らを見ていること自体驚きを禁じ得ない。アミ達は素敵でかっこいいパフォーマンスと素のギャップにやられているんだよね。

そもそもフェイスブックもインスタも使っていたけれど、ツイッターだけは興味ないしやらないと数年間ずっと思っていたのに、彼らをもっと知りたくて、同じように彼らを応援する人たちとつながりたくて、あっさりと始めてしまった。そんなにたくさんの方をフォローしまくっているわけでもなく、そんなに頻繁に投稿するわけでもなく、でも一度見出すと簡単に20-30分経ってしまう。誘惑に負けて開きすぎないように注意が必要。アミさんが載せている動画や写真を見てほっこりしたり、涙したり、激しく共感してコメントしたり忙しくて仕方ない。普通にしてても時間が足りないっていつも思っていたのにますます大変。でもやめられない。こっちも沼である・・・。でも親切な仲間に出会って思いを共有できて楽しいのだから良いのである。

私の沼への入り口はDynamiteだったけれど、彼らの歌は大部分が韓国語である。タリョラももちろん韓国語である。そうそう。最初はよく分からなくてタリョラをYouTubeの英語字幕で見ていたんだった。たまたまコメント欄に「ここで見るとBigHitにメリットがないから、ちゃんとWeverseやVLiveで見て」って書いてあって、はっとして、それからYouTubeでは見なくなった。日本語の字幕もあるじゃんってなって、今は基本日本語の字幕なのに、相変わらずゲームのルールを含めて全てを理解したくて0.75倍の再生スピードで見ていたりする。時間がかかって仕方ない。最近毎晩お風呂でのぼせ気味なのはタリョラが原因だ。

ああ、すっかり話がそれてしまった。何が言いたかったかというとやっぱり韓国語を理解したいって思い始めたってこと。正直かなり葛藤した。日本語と英語とを使う仕事をしていて、どちらも全然完璧ではないのに韓国語を習うのかと。そんな時間があったら英語や日本語を磨くべきなんじゃないかと。でも韓国語は趣味だよねと自分に言い聞かせてみたり、「韓国語に興味がある」と友人に言っては「勉強すればいいじゃーん」と期待通りの言葉を返してもらって「そうだよね〜」と言ってみたり。もう一つ足踏みした理由はなんと言っても、ハングル文字の見た目のハードルが高いこと。どうしても文字に見えない。アルファベットもハングルと同様に表音文字だけど、慣れているってことと、縦や横やとわいわい(?)組み合わさったりしないから何か違うんだよね。と1ヶ月以上ぐるぐる考えた結果、結局ハングルの本を購入した。そしてハングルや韓国語勉強アプリも使い始めた。本当に便利な時代だな。一生懸命番組を録画して英語を勉強していた大学生の頃とは雲泥の差。

歌詞にしろ、動画にしろ、日本語訳が揃っていてありがたい限りなんだけど、いつか直接韓国語を理解できるようになるといいな。歌詞のメッセージ性がすごく高いし、それだけにとどまらずアルバムやMVのコンセプトも壮大なので日本はもとより世界のARMYたちがこぞって解釈をしている。それを知れば知るほどただのアイドルじゃないんだよ!って主張したくなる(誰に?)いつでもLove Yourselfのメッセージを送り続けてくれる彼ら。ポジティブなメッセージを送りながらも同時に自分の弱さも認め、心の病気を体の病気と同じように捉えるべきだと私たちを諭し、でもそれぞれの苦しみを音楽やパフォーマンスに昇華させていく彼らには本当に尊敬しかない。若い人たちはもちろん、彼らから多くを学んでいる年上のARMY(ヌナ)もたくさんいるのだ。

この沼にハマってからというものの、私のiPhoneに入っているBTS以外の1700曲は一切再生されていない。同じ曲を続けて聴くのが好きじゃなくて、シャッフル機能を常に使っていた私。しかもそれでも同じ歌手の同じアルバムからの曲が数曲おきに再生されると「シャッフルが甘い」って思っていた私。それが今やひたすらBTSの曲しか再生していない。家事をしている時はパソコンでYouTubeのMVを再生してもいるし、ずーっと彼らの曲ばっかり聞いてどうして飽きないのか、自分でも全く分からない。日課の散歩をする時や仕事で現場に行く時はさすがに英語のラジオを聞く習慣を復活させた。(この何年も続けてきた習慣を復活させるのも、殊の外大変だった。たまに朝5時から移動みたいな時は、すかさず言い訳が発動して「寒いししんどいからBTSを聴きながら頑張っていこう」となってしまう。なんて自分に甘いんだ、私。)

最初はディスコかつポップな全編英語のDynamiteから入り、Spring DayやBoy With LuvやJust One Day、Life Goes Onなどポップもしくはゆったり優しい曲を好んで聴いていた。それからI Need UやRun、Onなどもう少しビートがあるけれどメロディアスな曲も聴くようになった。ソロやユニットのSnow FlowerやSweet Night、SeesawやIt’s Definitely Youとかにもはまっていた。ここまでは彼らの曲にどんどん触れるようになっての自然の流れだったと思う。でもそのあとFireとかMic Dropみたいな曲がものすごくかっこ良くて大好きになったのはどういう仕組み(?)なのだろう?好きな7人が歌っているから好きになった?何度も聴いてて好きになった?今までだったら確実に聴かなかった曲調なのに、7人の手にかかれば魔法のように素敵に聴きたい音楽になるのか?今もよくわからない。

それから彼らの凄さを感じるのが、Singularity、Filter、Make It Right、Home、Airplane Pt. 2や前述のSnow FlowerやSweet Nightのような曲たち。こういう曲調って 今までのいわゆるアイドルって感じではない。(もしかしたら韓国では普通だったのかもしれないけど、私はBTSを知るまで全く聴いたことがなかったので知らなかった。)私の頭にはアメリカでよく言われる「アダルト・コンテンポラリー」というカテゴリーが浮かんできたりもする。そもそもそんなカテゴリー分けに意味なんてないとも思うけど。スパニッシュギターの音色やソウルのような曲調、ジャズを思わせる前奏は聴いているだけで、ゆったりと大人の気分を醸し出してくれる。「きゃー顔がかっこいい」っていうかっこ良さではなくて(それが悪いという意味ではない)、大人のかっこ良さがあって、きっとこれから長く長く歌い続けられる曲のような気がする。(でももちろん初期の頃の曲も生で見てみたいと思っているけど。そんなチャンスはあるのかな?)

そうそう、忘れてはならない彼らの素晴らしさって愛情表現じゃないかなと思う。「サラン」という言葉の頻度がすごい。韓国語や韓国人がそういう言葉であり人であるのかもしれないけれど、メンバー同士の愛情表現や密着度、ARMYへの愛と感謝の表現が豊富かつとてもストレートなのだ。韓国で書かれた記事が和訳されたものを読んでいると「この作品は非常に多くの愛を受けた」みたいに書かれていることが多いので、きっと普通なんだろうな。日本語ではそういう時「愛」とは言わないよね。「愛してます」と自分が好きな日本人アーティストから言われることもあんまりないだろうし。実際日常で言われたらだいぶ照れるフレーズでもあるし。そんな日本人のことを見越して勉強したのかどうか、テテは「月がきれいですね」と日本のアミに言ってくれる。こんな素敵なことを言える20代って!

彼らに出会って約3ヶ月半経ったけれどこんな感じで相変わらずズブズブ状態である。もう抜け出せない気がする。抜け出す必要もないけれど。これからもBTSのいる生活を楽しんでいきたい。いつか彼らにコンサートで会えることを切に願ってやまない。


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