洗濯物の「良い香り」に隠された「怖い秘密」のお話し。
我が家の朝は、子供と一緒に洗濯物をたたむことから始まる。
寝る前に乾燥機付き洗濯機にいれた洗濯物を、朝から取り出すのが我が家のルーティン。
そんないつもと変わらぬ1日の始まりに、小学4年生の息子の悲痛な叫びが響いた。
我が家で最も敏感な嗅覚をもつ息子。
彼の「ニオイセンサー」に何かが反応したようだ。
洗濯物の1つ1つを手にしてはクンクン嗅いで、「オエッ」と言い続けている息子。
臭いならやめればいいのに、なぜにニオイを嗅ぎ続けるのか?
しばらくすると、息子は嬉々とした表情で一枚の洗濯物を高らかにかかげて言い放った。
それはよく見ると、我が家の洗濯物ではない。
なぜによその洗濯物が混入したのか?
それは、娘が保育園で「お友達のTシャツ」を借りて返ってきたからだった。
娘の洗濯物袋に入っていたので、気が付かずに一緒に洗濯機で洗ったのだ。
しかし、お友達のこのTシャツにどんな罪があるというのか?
ありがたい以外に何があるというか?
洗濯物の山に近づくと、確かにほわ〜と「香り」がする。
タオル、Tシャツ、靴下、下着・・・何もかも同じ「香り」がするではないか。
そして、息子が逮捕したTシャツは、同じ「香り」なのだが数倍強いニオイを発していた。
「なるほど・・・。これはすべて洗い直しだな。」
「香り」といえば聞こえが良いが、息子にとっては「嫌なニオイ」。
もう一回洗えば、このニオイは取れるだろう。
寝ぼけた頭で私は洗濯物をすべて洗濯機に戻し、同じようにもう一度洗濯をした。
しかし、これは大きな間違いだった。
夕方、仕事から帰ってきて洗濯機を開けてみると、ニオイがまたホワ〜ッと広がってきた。
恐ろしいことに、例のニオイは多少は薄くなったけど取れていない。
犯人のTシャツも2回洗えばなんとかなると思っていた私。
2回目の洗濯にも軽い気持ちで一緒に放り込んだいたのだ。
娘の友達のTシャツから放たれていたのは、スーパーやドラッグストアでよく売られている「柔軟剤入り洗濯洗剤」のニオイ。
香料は90%以上は合成香料で、その原材料は石油。
バラの香り、すずらんの香りなど表示されていても、その正体は人工合成香料のニオイ。
怖いことに香料には毒性があり、発がん性、環境ホルモン(内分泌かく乱)作用、アレルギーを引き起こしやすい成分がたくさんある。
さらに言えば、「はじける香り」とか「ナノ消臭成分」という表示が意味するのは、香料や消臭成分がマイクロプラスチック入っているということ。
洗濯でまんべんなくマイクロプラスチッのカプセルが衣類に付着し、空気中で弾けるたびにと中身のニオイが放出される。
香料だけでも害だというのに、最近の柔軟剤はマイクロプラスチックまで一緒に吸い込んでしまうのだ。
柔軟剤とは、時間差香料&マイクロプラスチックのスプリンクラー。
しかも・・衣服に一度くっついたら、ちょっとやそっと洗ったぐらいでは衣類から取れない。
「さすがに3回目の洗濯では失敗はできない。」
そう考えた私は、まず犯人のTシャツを確保し、ビニール袋に入れた。
悲しいけれど、これはこのまま娘のお友達に返却させてもらうことにした。
残りの我が家の衣服たちは、EMWという「善玉菌の液」を入れたバケツに一晩付けおきにした。
その間に、洗濯槽にもEMWを投入し、5〜6時間かけて洗浄を行なった。
そして翌日、私は我が家の衣類の3回目の洗濯に挑んだ。
我が家の洗濯石鹸は、シャボン玉石鹸のシリーズの「EM液体せんたく石けん」と「酸素系漂白剤」の2つの組み合わせ。
洗濯終了後、息子のニオイチェックを受けて、我が家の洗濯物は晴れて合格をいただくことができた。
このTシャツ混入事件で、私は柔軟剤の「香害」についてあらためて考えた。
口から入る「食べ物」なら胃や腸で吸収された後、肝臓で解毒されるためまだいい。
しかし、ニオイは吸い込むことで、肺にダイレクトに入る。
そうすると血液の中に入り込み、あっという間に全身に流れることになる。
すなわち、柔軟剤を使えば「マイクロプラスチック」と「香料」が体にどんどん貯まるということ。
大人の体にも悪いのだから、体の小さな赤ちゃんや子供の衣類などに使ってはいけない。
しかし、日本人の半数以上が、柔軟剤を毎日使うと言うデータがある。
(2015年の時点で55.6% 製品評価技術基盤機構の調査)
人は知らず知らずのうちに、「良い香り」にだまされて体に毒を溜め込んでいるのだ。
そもそも、柔軟剤に良い香りが求められるのは、そのままでは衣服が臭うから。
なぜ、臭うのか?
その原因は、汚れがとれておらず、雑菌が繁殖しているということ。
そう考えると、柔軟剤の香りを使ってごまかす洗濯なんて、意味もへったくれもない。
「良い香り」の裏にある「怖い秘密」を知らないと、洗濯物が雑菌だらけなだけでなく、体に毒まで溜めてしまう。
どの家庭でも洗濯をする。
ならば、「清潔&体に安全な方法」を選んで欲しいと心から願ってやまない。
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