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『あした死ぬかもよ?』

作家ひすいこたろうさんの温かさと熱さが好き。

いつも私の中のいい心を引き出してくれる。

言葉、表現の仕方ってすごい。


『あした死ぬかもよ?』

この本は、結構考えさせられるエピソードがたくさんあった。

人間誰しもが訪れる最後。

毎日、何となくあっという間に過ぎて、
時間は永遠にあるものと感じがちだけど、

この最後の「死」を意識すると、
「生」=残された時間として一気に意義が深まる。

一度きりの人生。

頭では分かっている。

けれど、どこまで実感しているのか。

人生。

それはいつ終わるのか、誰にも分からない。
老衰なら、大体の目安はあるのだろうが、、
誰にでも不意に訪れる可能性がある。

それなら、いつその終わりがきても悔いが残らないように、
毎日意識して価値ある時間を過ごしたい。
改めて思った。

人生の中でいつかやろうと思っていた事、
それはたくさんある。

なにせ、夢リスト300個も書けたのだから。
(すぐできるものも、大小、猫も杓子も全て寄せ集めた)

いつかのいつかと思っていては、
もしかしたら間に合わないかもしれない。
夢って、夢のまま飾っておく事で満足してる自分もいるんだなぁって、気づいた。

できる事から、さっさとやろう。

やった時に気づくこと、
そこから見える景色、
新たに開かれる可能性の扉があるのだと思う。


本の中でたくさんの問いかけがあった。

自分に投げかけた質問は、ずっと、潜在意識の中で答えを検索しているのだそう。
ヒットした瞬間に、顕在意識に浮かんでくる。
それがふとした時に、そうだ!ってひらめく時のメカニズム。

どんな質問を投げかけるかで、検索エンジンで表示される内容が変わってくる。

それであれば、意識して良い質問を問いかける。

前向きな答えが導き出される、
もしくは、
心の奥底で求めていることにヒットするような質問を自分に聞く方がいい。


この本にはそんな質問がたくさん。



なかでも特に、感動したエピソード。
魂が揺さぶられた。

昭和20年。

本土への戦火迫る日本。沖縄が落ちれば、北からは今度はソビエト連邦が攻め入り、日本も北と南に二分していた可能性も高かった。

追い詰められる日本軍。
そこで編み出された先方が特攻という体当たりによる自爆。
〜省略〜

特攻隊で亡くなった若者の人数は4400人にものぼる。
いつか死ぬ身であるならば、いま最大の国難に立ち向かうことで、愛する人を守れるのではないかと、彼らは希望を描いて戦闘機に乗り込み、自らの命を投じたのです。

少年飛行兵学校の教官、藤井中尉。

彼には、妻と子どももいた。
でも、彼は「日本が大変なときに、オレは教えるだけで本当にいいのか」と自問自答を繰り返し、長い葛藤の末ある決断をします。

「お前たちだけを死なせはしない」
『あした死ぬかもよ?』

そして、実際に自身も特攻隊として役目を全うされた藤井中尉。
それを後押しした妻の決断。

彼と、家族の想い、、、涙が溢れて止まらなくなった。

何のために、何のために・・・
その尊い命をかける決断をしたのですか。


今の時代とは全く違う目的の教育がされていて、
全然異なる価値観があったのはもちろん。

それでも今も昔も変わらず、
一人一人の生活、人生がある。
そして当たり前だけど、心がある。

その心情を想像するだけで、胸が締め付けられる。。。
涙が止まらなくなった。

子どもたち、そしてさらにその子どもの子どもたちの未来のために、
日本のために、世界のために、、、、

私に何ができるだろう。


何のために、この命を使いたいだろう。


何度も問いかけてみる。

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