さようなら
いつもの歩く道
隣にいるのはあなた
隣で笑うのは私
ずっとこの関係が続くと思っていた
しかし私たちには問題がある
恋人ではないのだ
手は繋ぐ
キスもする
SEXはしない
私たちの関係性は?
さすがに結婚を考えたい
なぜなら来月で30歳を迎えるから
彼と10代の頃から一緒だ
どっちもくっつかず
離れず
曖昧な関係
だけどもう
はっきりさせないといけない
私だって結婚したい
子どもも欲しい
毎日愛されたい
いつまで経っても
告白すらない
だから私から離れることにした
徐々に徐々に
LINEもしなくなり
Instagramは見るだけ
ストーリーのリアクションもしない
会わない日々が続き
私は婚活を始めた
どの婚活パーティにいっても
好みの男性がいなかった
ある男性からLINEを聞かれた
そしてデートに誘われた
正直行きたくない
だけど、
彼の存在や彼の温かさ
手の感覚
全て彼を忘れたくて
彼が私の全てだった
ある男性とデートに行く
そう決めた
〜当日〜
集合場所は駅
ある男性が早くきてくれていた
「何が食べたい?」
「なんの食べ物が好き?」
「今日の洋服似合っていてかわいいね」
「とても楽しかった」
「また連絡するから、デートしてね」
女性が喜ぶようなセリフばかり
だけど私にはなにも響かない
「そうだね」
これが精一杯のコメントだ
何か違う
そう思った
理由はわかる
彼がいい
彼以外求めていない
私は帰りに彼に電話した
私「もしもし」
彼「どうしたの?なにかあった?」
私「婚活ダメだった」
彼「婚活してたの?だから連絡してなかったのか」
私「そう」
私「結婚願望あるんだ。子どもも欲しいと思っている」
彼「そっか」
彼「今から会わない?」
私「なんで、、?いいけど」
いつも通り会うことになった
あれだけ連絡しないようにしていたのに
誘惑に負けてしまった
彼の姿が見えた
やはり私は彼だと思ってしまった
ハグしたい
そんな気持ちは押し込め
私「やっほー」
彼「大丈夫?」
と、ハグしてくれた
一瞬どうなったのか
わからなかった
私「なんで、、?」
彼「結婚しようか、俺と」
涙が溢れた
びっくりしすぎて
彼「なんか言ってよ」
私「結婚する、したい彼と」
彼は笑いながら私にキスをした
私「なんでプロポーズしてくれたの?」
彼「好きだから。そんだけ」
彼「ずっと言わなくても伝わっていると思ってた。ごめん。」
私「ううん。ありがとう」
彼の不器用なところが昔から大好きだ
さようなら
今までの関係
これからは夫婦として
よろしくね
※フィクションです