
終わりなき戦い
赤くてなんて可愛い鳥なんでしょう。カーディナル (ショウジョウコウカンチョウ)と言って、特にイリノイ州、インディアナ州、ウェストバージニア州、オハイオ州、ケンタッキー州、ノースカロライナ州、バージニア州などアメリカ北部に生息する鳥です。名前の由来はカトリック教会でローマ教皇に次ぐ高位聖職者カーディナル(枢機卿(すうききょう)が真っ赤なケープを纏っていることからこの名前がつけられたそうです。オスは写真の通り鮮やかな赤ですが、メスはうぐいす色がかった淡い褐色なのですぐ見分けがつきます。特にオスの生殖期により鮮やかな褐色になるそうで、いつもこのカーディナルたちが私たちの目を楽しませてくれます。でもアメリカに住んで20年以上経つのですが、今回はじめてこんなことがありました。
実はまだ現在進行形なのですが、ある一匹のオスのカーディナルが私のキッチンの窓にひどい時は3秒おきに体をぶつけるのです。多分頭でなく羽や足だと思うのですが、それが朝から晩までここ三日間ずっと続いてます。はじめは鳥は短命だし好きにさせてやろうと思っていたのですが、ちょうど私の仕事場がキッチンの隣のダイニングルームなので、仕事に集中している時は良いのですが、少しやる気のない時や集中力が途切れる時その音が気になって仕方がありません。
そこでネットで検索したら、鳥は何か光るものが苦手だと書いてあったので試しに古いCDをカーディナルがよくぶつかる上の窓に貼ってみました。

するとCDが貼ってある場所を避けてぶつかるようになったので、「これはしめた!」と思い窓全体にCDを貼り付けてみました。

これで万全と思いきや、やはり鳥も賢いですね。慣れてしまったせいでしょうか、CDの効果も薄れまた元の木阿弥です。

実はこのブログを書いている今もカーディナルが懲りずにキッチンの窓に体をぶつけまくっているので、お陰で今そのイライラがこの記事を書く原動力になってます(笑) 私はコミュ障で誰にも指図されることなく自由気ままに家で働く人生を選んだのですが、まさか人でなく鳥に悩まされるとは、今鳥や動物の被害に遭っている農家の方たちの気持ちが少し分かるような気がします。
とにかく問題解決のためにいろいろ鳥の習性を調べてみました。オスは窓に映った自分の姿を見て、自分の縄張りを奪おうとしているライバルだと勘違いし自分の反射を攻撃してその自分の縄張りを守るために窓を叩くそうです。この行動はモッキンバード(マネシツグミ)やコマドリ、カーディナルなどに頻繁に見られ、何日もこれだけ長時間同じ窓に体をぶつけ続けるなんてある意味すごいですよね。因みに次男が鳥も暇だねと呟いてました。
いろいろ調べると、この行為を止めるのはかなり難しいそうで、ある記事に外から窓を隠せと書いてあったのですが、隠してその窓にぶつからなくなっても、また違う窓にぶつかってくる可能性が高く、まさしくイタチごっこです。
それと私にとってかなり衝撃的な真実が… なんと例外としてオスのカーディナルだけが一年中縄張りを維持するため、一年中この行為を維持することが「よくある」そうです。春だけじゃないんだ… カーディナルの寿命は3年、中には15年以上生きるものもいるそうで、一体私は何を願っているのでしょう。
この場合の選択肢に、古い鏡か車のサイドミラーをオスのカーディナルが見つけやすい場所に置き、窓から離れたところで幻のライバルと戦わせることだそうです。もうこれしかありません‼︎ 今ガレージで早速大きなヒビの入った鏡を見つけました。

家の近くに置くと鏡で反射して家が燃えると困るので、少し離れたところに置いてみました(笑)

設置後今のところカーディナルが窓にぶつかってこないのですが、鏡にも寄り付きません。やはり休憩していただけで、今また再びキッチンの窓にぶつかってきました。反対にぶつかってこないとどうしたんだろうと気になったり、一体何のこっちゃって感じですが…
今度はやけくそで家の近くに鏡を置いてみたのですが…


気にしないでおこうとすればするほどなぜか気になってしまう、今度は段ボールで窓を隠してみました。すでにCDの反射効果はないと思い全て剥がしました。窓の下の部分は外が網戸なのでカバーしなかったのですが、もし全部段ボールで覆ったらキッチンが真っ暗ですね(笑)

4日目頻度は減ったような気がしますが、5日目やはりまだ懲りずにカーディナルが何時間も2〜3秒ごとに窓にぶつかってきます。このような終わりなき戦いがいつまで続くのでしょう。しかし慣れは怖いですね。鼻の上にハエがとまっても払い除けないライオンの気持ちが少し分かるような気がします。もう諦めですね。もし良い対処法があったら是非皆さん教えていただきたいです。窓にぶつかる暇があったら早くお相手を探してどこかへ行ってくれたら… とてもたわいの無い出来事ですがここまでご一読いただきありがとうございます。どうにか改善を願ってまた進展があったらまた更新させていただきます。