2020年8月13日 価格差別が生む高利益?
こんにちは。ハッピーくんです。
本日はこの記事です。
ビジネスの破壊的変化を追う(8)価格差別が生む高利益:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62551330S0A810C2KE8000/
「価格差別」とは複数タイプの消費者に対し、同じか類似した製品・サービスを2種類以上の価格で販売することです。
例えば映画館は、学生には低価格を、一般の人には通常価格を提示しています。
このような価格差別は、支払意思額(顧客評価額)に応じて柔軟な価格を提示できるため、高収益・高利益化につながります。
さらに近年では、価格の段階を無限にした「多段階価格差別」といわれる戦略が増えてきています。
代表的な例はモバイルゲームなどで採用されているデジタル財課金です。
多くのモバイルゲームは基本的には無料ですが、ゲーム内の一部のキャラクターやアイテムは有料で購入する必要があります。
そのため、1カ月に10万円以上つぎ込む人がいる一方で、千円だけ払う人や全く支払わない人もいます。
モバイルゲームはこの戦略で大きな収益と高い利益率を確保しています。
あるゲームを分析したところ、多段階価格差別を月額500円の定額制にした場合、その収益は13%に落ち込むことが分かりました。
あれだけ多くのユーザーに課金しても収益が落ちるということはつまり、ヘビーユーザーがいるということですね。
この多段階価格差別では、全体の1%のユーザーからの収益がサービス全体を支える「上位1%の法則」が働くとされます。
先述のモバイルゲームでは、支払金額上位1%のユーザーが、全体の収益の実に70%を占めていたようです。
このような上位1%の法則で、うまく収益をあげるには(1)参入障壁を下げ、裾野を広げる努力をする
(2)「不要な99%」と思わず、無料ユーザーも満足感を得られる設計にする
(3)支払価格に応じた明確な差別化ポイントをサービスの中に用意しておく
の3点を抑える必要があります。
多段階価格差別をとっているビジネスは他にもあります。
握手券付きCDでは、熱心なファンは同じCDを100枚も200枚も買います。
またフリマアプリのメルカリでも、熱心なユーザーは大量に出品して多額の手数料を支払いますが、ライトユーザーは購入のみです。
一見すると全く異なるビジネスモデルに見えても、多段階価格差別という観点で整理すると共通するところがありますね。
人によって物の価値の感じ方は変わります。
そこに価値を感じてもらえる1%の人から収益を得るといる方法は理にかなっていますね。
それでは本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
ハッピーくん
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