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人財育成:フィードバック

「フィードバックが凡人を一流にする」とは、「マネジメント」の著者ピーター・F・ドラッカーの名言ですね。私も人財育成に関わる上で、また子育てする上でもとても大事にしているスキルのひとつです。良好な人間関係や信頼関係を築く上でもぜひ身につけたい「フィードバック」について綴ってまいります。

フィードバックとは

フィードバックとは、英語で「feedback」。日本語訳では、

1.(成果などについての)意見、反響、(…からの)反応
2.(機械・生体の)自動制御
3. 帰還(出力の一部を入力側へ返送する操作)

コメントをもらったり、意見をもらったりという解釈が多いと思いますが、

そもそも、フィード「feed」には、

(食べ物を)与える、(赤ちゃんに)授乳する、(植物に)肥料を与える

という意味があります。つまりは「栄養を与える」ことです。
そして、バック「back」が「返す」という意味になるので、フィードバックは「栄養を与え返す」ことです。

そのため単に批判したり、否定したりというだけでは「フィードバック」には含まれていないと個人的には感じています。もちろんフィードバックの際には単に良いことばかりではなく、相手にとって耳の痛い内容が含まれていることが多いものです。とはいえ伝える順番や方法によって、必ずや相手にとって栄養になる、糧になる、つまり変化や成長につながることを意識することが前提にあるのだと思っています。そうすることで相手のモチベーションをあげたり、能力開発にもつながるからです。

フィードバックする際のポイント3つ

フィードバックをする際のポイントとしては、以下の3つです。

1.事実と意見を分ける
フィードバックをする際には、単に主観的な意見や感情などを押しつけては逆効果です。そのためには「事実」と「意見」を線引し、その事実に対して言語化すること、それによって自身が感じたことについては「I(あい)メッセージ」で伝えていきます。

2.良いこと、うまくいったことを先に伝える
フィードバックを伝える時の順番もとても大事です。必ず良いことやうまくいっていることを先に伝えます。耳の痛いことをいう時は、なおさら順番を意識しましょう。先に、マイナスのフィードバックを伝えると、その後もすべて否定しやすくなってしまいます。せめて7対3、6対4で良いことが多くなるようすることです。

3.改善点や具体策を提案する
フィードバックでは、この改善点や具体策の提案がその後の成長やモチベーションにも左右します。指摘するだけで気づく方もいらっしゃいますが、その後どう改善すべきかわからない方もいらっしゃいます。どうしたらよいかを質問し答えを導きだす、もしくは「具体的にこうするとどうだろう?」と提案し、相手の行動へのきっかけになるよう伝えることです。

フィードバックがより効果を発揮するために

ピーター・ドラッカーがいう「フィードバックが凡人を一流にする」は、まさに人財育成の場面では出会うものです。なぜなら、本人が気がついていない、無意識でやっていることにも光をあて、それを言語化して伝え返していくからです。そのため身近な方からの良質なフィードバックは、より、凡人を一流にするのでしょう。

良質なフィードバックするためにも、フィードバックする側は普段からよく観察し小さな行動の変化に気づくこと、それを言語化する訓練が必要です。これくらいあたり前とか、他の人はもっとできている、などと誰かと比較したりあたり前に片付けてしまうと成長には繋がりません。

フィードバックがより効果を発揮するために大事なことは、やはり何よりも「信頼関係を構築すること」です。どんなによいフィードバックをもらっても信頼関係がなかったら、残念ながら相手に届かないことも。何を言ったか、よりも誰が言ったか、が響きやすいものです。ただ一方で、本当に良質のフィードバックができると、その行為で信頼関係を築くこともできることは事実です。相手にとって栄養を与える、その成長に繋がると心から信じて伝え返すその姿勢がやはり何よりも大事かもしれません。

ぜひそれぞれの職場でそして家庭の中で、フィードバックを採り入れてみて下さいね。

フィードバックを具体的にもっと知りたい、またセッションを通して体感したい方は、こちらから

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