Whyがわかると可能性が広がる
「商品の動きが悪いので、スタッフに商品説明をしてもらえませんか?」
緊急事態宣言の延長が決まり、来場者も伸び悩みが今後も続きそうな沖縄です。そんな中、少しでも売上アップにつなげる取り組みをしたい!とのリクエストで取扱店のスタッフさんとミーティングを行いました。最初は消極的な様子でしたが、プレゼン後は売り場の配置や導線、ポップについてアイディがどんどん出てくるでてくる。Whatではなく、Whyがわかると広がる可能性について綴ってまいります。
商品ではなくストーリーや経験を買う
「この商品の特徴は何ですか?」
「お客様におすすめする時のポイントは何ですか?」
売り場のスタッフからこんな質問が入ってくるので、つい
「この商品の特徴は、耐久性があって、他の商品と比較すると6倍は長持ちします。SDGsの商品としても...」
機能や材質をはじめとする商品そのものや売る側からみたメリットを説明しがちです。それだとお客様からは「へー」という反応しか得られません。
人は商品を買うのではなく、商品に込められたストーリーや得られる体験を買うと言われています。
どんな(What・How)商品か、ではなく、なぜ(Why)この商品か。
ここにスタッフが共感することで、お客様の共感につながる。というわけでまずは紙ストローの背景を語るところから。
紙ストローの「Why」
「こども達や未来に手渡したいものは何ですか?」
私はずばり「沖縄の海であり自然環境」と答えます。そして「平和と笑顔」です。
沖縄に生まれ育った私にとって、海はとても身近な存在です。幼い頃の思いでといえば、休日は家族で海へ行き泳いだり、潮干狩りをしたり。途中、飯盒で炊いたご飯を食べた光景は今でもしっかり焼きついています。
その海も年々、開発が進み人工ビーチが増えたり、土砂崩れによる赤土の流出、プラスティック等ゴミの漂着や地球温暖化によるサンゴの白化減少など、どんどん変わりゆくことをジワリと感じるものです。
わたし達があたり前のように受け取った海や自然環境ですが、こども達や未来へ手渡す時にさらに悪化している、もしくはなくなってしまう可能性も否定できません。
「世界につながる沖縄の海を未来に届けたい」
そのための様々な活動がありますが、SDGsの事業展開のひとつとして、脱プラスティックの推進を観光立県の沖縄から!という想いで「紙ストロー」の提案を2019年からスタートさせました。
首里城再建ロゴ入り紙ストローの「Why」
沖縄県民の心の拠り所である首里城が消失したのは2019年10月末。長期に渡って復興途中にあった首里城が焼け崩れ、美術工芸品や文化財も被害を受けました。多くの人が心を痛め、喪失感を味わいましたが、そこにとどまるのではなく、これを乗り越え未来を拓くこと、と県内外からの寄付活動が始まり、首里城再建はスタートしています。
ただ課題も多く、特に技術者不足は深刻です。琉球王国時代から受け継がれてきた伝統技術。これを支える熟練技術者と受け継ぐ後継者の問題があり、首里城再建を成し遂げるためには、中長期的な技術者の育成も必要です。
もともと人財育成を主軸にしている私たち(合同会社HappyJoy)は、首里城再建のための技術者育成に寄与したいと「首里城再建ロゴ入り紙ストロー」の開発、販売を開始したのです。
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Whyがわかると
この紙ストローのWhy、そして首里城再建ロゴのWhyを伝えると、最初は消極的な様子のスタッフが頷きも大きく、あいづちがでて、メモが加速。
プレゼンを終えてから売り場へ行くと、「この導線より、こうした方がよいかも」「こんなポップをみせた方がいいかも」「商品のみせ方も...」と次から次へとアイディアをだしてきて、実際に動かし始めたのです。
しかも、この売場の中心スタッフというのが、50代後半から60代の女性達!!なんともワクワクする時間であったことは言うまでもありません。
Whyがわかることの可能性の広がりを痛感した瞬間でした。
沖縄は緊急事態宣言の延長が決まり、飲食業はじめホテル、観光関連など様々なところで悲鳴が聞こえています。そんな中で、前向きに積極的に現状を改善するために行動するスタッフの姿勢にどれだけ勇気をもらえたことか。改めて「Whyを伝える」大事にしたいですね。