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自分OK,相手OKのアサーティブコミュニケーション
つい語気が強くなったり、逆に相手を気にしすぎて曖昧な言葉を選んでしまったり。自分の気持ちや思いを正直に伝えたいけれど、なかなか思うように届けられていないと感じることはないですか?自分OK、そして相手もOKのコミュニケーションスキルを「アサーティブコミュニケーション」について綴ってまいります。
アサーティブコミュニケーションとは
上司や部下、親とこども、先生と生徒などいろんな関係性がありますが、どのような相手であっても対等な関係で向き合い率直なコミュニケーションをとることができることは大事にしたいですよね。
ちなみに対等というのは、馴れ合いの関係ではなく、同じ「人と」して互いに敬意と配慮を持つ関係性と思っています。
それを実現するために身につけていたいスキルの一つが、アサーティブコミュニケーション。
アサーティブ(assertive)とは、自己主張をする、自信に満ちている、積極的という意味がありますが、ここでいう自己主張とは、
自分の主張を一方的に述べることではなく、相手を尊重しながら適切な方法で自己表現を行うこと
つまり、アサーティブ・コミュニケーションとは
自分と相手のお互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーションのこと。
自分の思いや考えを相手やその場に合わせて、率直に、適切に伝えるコミュニケーションです。自分や相手の感情に振り回されることもなく、攻撃的になることも、卑屈になることもない、Win-Winの関係を築く上でも重要です。アサーティブの代わりにアサーション(assertion)という言葉が用いられることがありますが、こちらも同様の意味です。
コミュニケーションの3つのタイプ
アサーティブではないコミュニケーションとして、大きく3つのタイプを典型例としてあげています。自分のコミュニケーションタイプの傾向を知ることは、アサーティブなコミュニケーションの第一歩です。
その3つとは
1.攻撃的な人(ドッカン):相手より自分が優位に立とうとする
自己受容度が低く、間違いを指摘されたり、誤ったら負けだと思っている
2.受け身的な人(オロロ):意見を言わず、波風を立てないようにする
自己受容度が低く、自分を卑下してしまう
3.作為的な人(ネッチー):直接言わずに、陰口や態度で伝える
嫌われたくない、傷つきたくない、という自己中心的な心理
攻撃的な人は、自分の言いたいことを一方的に言うので、威圧的、感情的になることがあります。理詰めで相手を追い込んだりすることもあるので自己中心=自分OKです。
受身的な人は、相手から悪く思われることを恐れるあまり、言いたいことを伝えられないタイプです。真面目で責任感が強く、頼まれた仕事が断れない、他の人に仕事を手伝ってほしいと言えないこともあり、相手中心=相手OKです。
作為的な人は、相手に対する自分の不満を、直接言わずに、陰口や態度で伝えるので、周囲からは冷静なように見えますが、気持ちは穏やかではありません。こちらも結局は自己中心=自分OKです。
自分OK,相手もOKのアサーティブなコミュニケーションを
先程の3つのコミュニケーションのように自分中心にも相手中心にもならず、コミュニケーションの問題を「目の前で起きている問題」として捉え、その解決を考えながら誠実に対等に振る舞うのがアサーティブな態度です。つまりは自分OKであり、相手もOKのコミュニケーションです。
「ゴールは自己満足ではなく、問題解決の方向」
アサーティブなコミュニケーションをとるためのポイントは3つです。
1.相手へ敬意を示す誠実な態度と言葉を選ぶ
何よりも大事なことは相手への敬意であり、誠実な態度です。それに伴う言葉選びは大事です。
2.前向き、肯定的な表現で伝える
解決方法は未来に向かうので、前向きで肯定的な表現を選ぶようにします。
3.アイ(愛)メッセージで伝える
主語はあくまで「私=アイ」。私はこう感じた、こう思っている、こうしてほしいとIメッセージで伝えましょう。
自分OK、そして相手もOKのアサーティブコミュニケーションで伝える。これもいわゆるスキルですので、トレーニング次第です。自分の傾向を知り、アサーティブなコミュニケーションを採り入れて見てくださいね。
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