子育てを『ちゃんと』する、ってどういうこと?と母親に逆質問してみた
「大事なことは、ちゃんと伝えなさい」
もはや、この指示は あいまいすぎて、私の頭には疑問符が出てくるのだが、
私を長年育ててきた母親からの唐突な言葉。
「あなたは、主語、述語がないんだから…」
主語がないんだから、というのはよく聞いてきたが、述語まで…?と思って黙って聞いていたら、次に続く文章が想像ついた。
「あの子(=我が長男)も、そういうしゃべり方になっちゃってるからね。ちゃんとしつけなさいよ。」
(あ、やっぱり…)
この、ちゃんと、という言葉…
我が長男が、よく使うんだよね。たとえば、
「ちゃんとあいさつしたよ」
「ちゃんと(手を)洗ったよ」
「ちゃんと、見直ししたよ」
などなど、ちゃんとちゃんとの味の〇か!(古いCMより)と突っ込みたくなるくらい、頻発させる。
我が長男に、ちゃんと手を洗うってどういうこと?説明してみて、と聞くと、
「ちゃんと、は、ちゃんとだよ。わかるでしょ。」と語気が強くなる。
まるで、母親と話をしているみたいだ。
我が長男も、同居している私の母親と一緒に過ごす時間が多い。
それ故に、小さい頃から、母親の言い回しを真似ることが多い。
それは、仕方ないことだと思うが、
自分で組み立てられるように材料を与えられるように問いをするよう心掛けている。
私が気を付けているのは、ちゃんと、を使って指示をしないこと。
ちゃんと、をきちんと定義して、分割して伝えることだ。
ちゃんと手を洗う、とは指示せず、
手順ごとに、何をするのか、何ができていたら良しとするのか、
できていなかったら、何をすればいいのか、を判断させるタイミングを作る。
慣れるまでは、一緒にやってあげる、というプロセスを踏む。
たとえば、ちゃんとあいさつをする、という言葉の後に、
ちゃんとする、朝のあいさつの仕方を一緒にやってみる。
(これ、この間のあいさつ運動の時に実際やったやつ)
① 「おはようございます」を言う
② 相手に「おはようございます」を返してもらったら、笑顔で反応する
③ もし、返事がなかったら聞こえていないかもしれないから、もう一度、今よりも大きな声で挨拶をする
④ 元気な人にあいさつされたらどんな気持ちになる?と聞く。
⑤ 気持ちいい、という答えが返ってきたら、「他には?」と聞き、
⑥ どんな答えであっても、「いい答えだね」と拍手ししてほめる
⑦ 手順を反復させ、実際に行動させる。
⑧ 自分自身でできるようになっていることを見届けるようにする。
おそらく、小学校低学年にもなれば、自分でプロセスを組み立てられると思っている。(基本、もっと早くからできると信じている)
だから、「ちゃんと」という言葉を聞くと、中途半端さに違和感を覚える。
「あなたが、親なんだから、子育て担当でしょ。ちゃんと子育てしなさいよ。」と叫んでいる母親に、
私は、今日「『ちゃんと』子育てをする」ってどういうこと?と逆質問してみた。
すると、帰ってきた答えは、こうだった。
「あなたが親なんだから、あなたが考えなさい」だそうだ。
そして、
「ちゃんとしなさいよ。」だそうだ。
ちゃんと、って何?…
「ちゃんと、は、ちゃんとだよ。わかるでしょ。」
(あれ、どっかで聞いた言葉…)
主語も述語もなく、ちゃんとちゃんとのいぢわるばあさん。
私は、あなたの子です。
私が考えた子育て、頑張ります!!
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