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天国へ 地獄を抜けて 冬一番
冬一番は寒波のこと。2日は寒い日だった。午前4時からのサッカーのワールドカップ・カタール大会のグループE組の「日本対スペイン」の試合を見ていた。ここは「死の組」といわれ、スペイン(世界ランキング7位)、ドイツ(同11位)、日本(同24位)、コスタリカ(同31位)が入っている。
日本は奇跡の逆転・大金星といわれたドイツ戦に勝ち、コスタリカ戦には負けた。この地獄のような組から抜け出し、決勝トーナメントに進むには、スペインに勝つしかない。それはとてもムリと内心あきらめていた。
BRAVOと
叫ぶ姿が降りてきた
長友祐都
敗戦の日に
まさかのコスタリカ戦の敗北のインタビューで、長友はこう言った。「スペイン戦では、芝生の上にあおむけになってブラボーと叫んでいる自分の姿が降りてきました。はっきり。だから、スペイン戦は必ず勝ちます」。
そんなバカな。でも……。
BRAVOを
己の胸に深く秘め
天を信じて
挑むスペイン
前半はスペインに圧倒され0-1で折り返した。やはりムリかという思いがよぎる。でも後半に投入された堂安律が、すぐ左ミドルシュートを決める。
「あそこはボクのコースなので」と。ドイツ戦も堂安は一点を入れた。
ここは好き
俺のコースだ
冬の空
その3分後に、堂安が放ったクロスに三苫(みとま)薫が反応する。ゴールラインを割りそうだったボールに足をのばし止める。「1ミリでも線にかかってくれれば」と祈りながら。そのボールを田中碧がゴールに蹴り込む。
一ミリは
天の采配
冬ぬくし
しかしボールがゴールラインを超えていたかどうかが微妙で、ビデオ・アシスタントレフレフェリー(VAR)の判定に。
冬空や
天にまかせて
祈るとき
2分半ほどして、ゴールは認められた。あとからの三苫の言葉。「神さまがごほうびをくれたのかなと思う」。
この二点が決勝点となり、スペインに勝った。二つのゴールはわずか5分の間のできごとだった。
地獄から
天まで立つよ
冬の虹
グループE組を1位で突破した日本は、6日のクロアチア戦に望む。森保 一監督は、決意をこう述べている。
「柔軟に戦える粘り強く戦えるチームだから、勝つ確立を1%でも2%でも上げられるように、しっかり準備することが必要かと思います」。
「最後に神が宿る」。これが監督の口ぐせと聞いています。
6日の0時00分から。応援しましょう。ガンバレ日本!
琵琶湖のほとりの草庵にて
時を生きる旅人
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