小4女児死亡事件にみる公務員組織に潜む問題とは
千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さんが父親の暴力を受けた後に死亡した悲しい事件から約2週間が経ち、様々な報道がされております。
2019/1/26付 小4女児死亡 父逮捕:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40487180V20C19A1CC1000/
2019/2/1付 アンケートに「先生、どうにかできませんか」 市教委「威圧され恐怖」父に渡す:日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40757220R00C19A2CC1000/
2019/2/1付 ミス連鎖 救う機会逃す 千葉女児死亡1週間 糸満市「どう喝」虐待認識なく/児相・学校、自宅訪問せず :日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40757120R00C19A2CC1000/
2019/2/2付 「10回殴られた」担任に訴え 千葉小4死亡 学校アンケート公開:日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40813370R00C19A2CC1000/
今回の心愛さんの事件は、親から子供への児童虐待という単一の側面からの問題だけではなく、これまでに何度も類似する問題が取り上げられてきた「いじめ問題に対する教育現場の対応」という教職者たちが問題解決のための行動をしないことによる問題も含んだ事件と言えます。今回は後者の問題に注視し、以下に述べさせて頂きます。
残念ながら事件の背景には、「思考力のない無能な公務員の姿」が私には見て取れます。問題解決能力がない人たちが問題に直面した場合、問題を問題として捉えず無かったことにしようとします。事なかれ行動とも言えます。更には、問題解決に向けた行動が出来ない自分を正当化する為の最もらしく聞こえる言い訳を、無理矢理にでも集め出し後付けして事実を変えようとします。彼らにとっては傷のないキレイな過去の経歴が重要であり、「現在から未来をどう変えるか」よりも「過去から現在に問題がないか」にこだわる傾向が強くあります。そのため、自分の経歴や立場に影響が出ないための保身が第一であり、可能な限り周囲にいる責任をとってくれそうな人間に責任を転嫁しようとします。
公務員の中には有能な方も多くいますが、私のいう無能な公務員たちは、誰かが作ってくれた答えに沿って言われたことを言われた通りに行動することには長けています。その反面として、思考力と問題解決能力がないので、自ら答えを作れずに誰かが作ってくれた答え通りの行動しか出来ません。つまりは、一度問題が起きてしまうと、自分だけでは解決することが出来ないので、問題が起きないことや問題を起こさないことをとても重視するということです。そのために主体的な行動が出来ない、或いは、主体的な行動を極力しない。稀に行動することがある際も、クソ遅い!!このような人たちは公務員組織のみならず、社員数の多い大企業や公務員体質の残る組織などでも同様に存在する人たちであると言えます。
彼らの周りには彼ら自身では解決出来ない未解決の問題が、地雷のように到るところに放置されており、仮に主体的に行動する職員が積極的に彼らの周りで行動をすると地雷を踏んでしまい、無関係の被害を受けることになりますので、思考力があり行動力ある人たちも次第に身動きが取りづらくなっていきます。或いは、逆に通常よりも意識レベルが下がり朦朧とした状態で彼らの周りを彷徨ってしまうと、同じく地雷を踏んでしまうことになります。
無能な公務員たちの大半は、自分たちに問題はなく、自分たちは組織に忠実な正しい職員だと思い込んでいます。あくまでも問題があるのは、公務員組織であり自分たち個人の問題ではないと思っています。その考え方自体が、思考力がなく無能な証拠であるとも言えますが彼ら自身は気付きません。私の実感では、彼らは形式知を形式知として遂行する能力には長けています。しかしながら、それは最もAIが得意とする領域であり、代替しやすい領域です。仮に、公務員の数を一挙に半減させたとしても、業務はRPAで十分に回せますし、人手が不足するようなことが起きたならば民間に一部を回せば良いだけです。今後は教育の現場や役所業務を含めた公的な業務全般に関して、積極的なRPA導入を機に、公務員の数を一挙に半減させてみるのはどうでしょうか。彼らには危機感がありませんので、先ずは危機感を与えることが先決であり、「問題を放置することは加担しているのと同じだ」ということを意識させることが重要であると私は考えます。
※こちらは2019年2月4日(月)のnakayanさんの連続ツイートを読みやすいように補足・修正を加え再編集したものです。
中山兮智是(なかやま・ともゆき) / nakayanさん
JDMRI 日本経営デザイン研究所CEO兼MBAデザイナー
1978年東京都生まれ。建築設計事務所にてデザインの基礎を学んだ後、05年からフリーランスデザイナーとして活動。大学には行かず16年大学院にてMBA取得。これまでに100社以上での実務経験を持つ。
お問合せ先 : nakayama@jdmri.jp
記事:MBAデザイナーnakayanさんのアメブロ 2019年2月6日付
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