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君と遊ぶ

 「…もしもし?」
私が声をかけると、電話越しに君は心底申し訳無さそうに言った。
「申し訳ないんだけど…今起きました…」
時計の針は12時を少し過ぎたところ。昨日の雨が嘘のような青空だ。待ち合わせ場所のA町駅前には私しかいない。日を改めるか提案すると君は、自分の下宿近くの鰻屋で昼にしないかと話した。
鰻は好物だ。しかも訪れたことのないお店である!
「そういえば、Mさん。うなぎ平k…」
「好きです、鰻」
食い気味で返答をしてしまった。
寝坊された事などどうでもよい。君とランチへ行ける事が嬉しいのだ。
(などと、言えたら良いのに…。)
気軽に遊べる友、からあとすこし進展させたいものだ。本音は心の底に沈め君の待つ場所へ車で向かう。

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