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#84「不登校・いじめ 緊急対策パッケージ」

皆さんこんにちは。
サッカー、旅行、読書、Voicy好きのコウチャンマンです。
今回も記事に辿り着いていただき、ありがとうございます。
日々の気付きから、私の学校現場での経験や教育行政という立場から学校を見てきた経験を皆さんのお役に立てたらと思い、記事にしております。

今回は、10月17日に文部科学省から発出された通知についてお話したいと思います。
以前、問行調査について記事にいたしました。

その2週間後に発出されたのが、10月17日の通知になります。

柱は表題にもある通り、2つです。
不登校及びいじめの緊急対策となります。

共通した柱は次のものです。


○アプリ等による、困難を抱える児童生徒の支援や専門家の支援を活用した心や体調の変化の早期発見・早期支援を目的とした、「心の健康観察」の推進


GIGAスクール構想による一人1台端末の活用です。
確かに、アプリ等を活用することで早期発見につながることもあるでしょう。
一人1台端末があるのだから、活用しないともったいないということです。
ここで、注意していただきたいことは次のことです。

アプリ等の活用は手段であり目的ではない

アプリ等を使えば、今まで見えなかったものが見えることは確かでしょう。
なぜなら新たな手段だからです。
でも、アプリ等を活用することは万能ではありません。
アプリ等を活用しようが、SOSを出せない子供もいるということを忘れ絵はいけません。
ですから、子供をしっかりと見て把握するということは今まで通り取り組まないといけないのです。
どうしても、新しいものや便利なものが出てくると、活用することが目的になってしまいます。
そうならないように学校現場には注意していただきたいです。

この文章で言いたいことは、活用することではなく、”「心の健康観察」の推進”です。
つまりは、教師が子供を観察することをよりしてかないといけないからです。
子供の様子を把握できるのであれば、アプリ等は使わなくてもいいのです。
ぜひとも、現場の先生方には子供に寄り添い、現状把握に努めていただけたらと思います。

と、簡単にまとめてみましたが、実はもう1つ気になる文章がありました。


〇その他、調査結果とこれを踏まえた対応について
1.不登校児童生徒への支援の充実について
(中略)
教育機会確保法の基本的な考え方が学校の教職員等に十分に伝わっていない 現状を踏まえ、国において作成した教育機会確保法の理念についてまとめたパンフレッ ト等を活用しつつ、改めて学校及び児童生徒や保護者等と直接対応する教師等にも周知 したり、保護者への情報提供方法を工夫する等、不登校は、取り巻く環境によっては、 どの児童生徒にも起こり得るものとして捉え、不登校というだけで問題行動であると受 け取られないような配慮が必要なことや、支援に当たっては、不登校児童生徒や保護者 の意思を十分に尊重しつつ行う必要があることなど、法の正しい理解の促進に努め、その取組の促進を図ること。


これで1文です。
簡単に言うと、教育機会確保法の考え方が先生方に伝わっていないので、先生方に理解してもらわないといけない。ということです。

この点はかなり引っ掛かりました。
私も全国の学校の現状を把握しているわけではありませんが、知りうる範囲では多くの先生がおおよその内容は把握していると感じています。
法律の細かい内容は知らないまでも、自然とこの考え方に沿って指導していると感じていました。

しかし、同日に事務連絡で教育機会確保法のパンフレットを教育委員会に送付しているんですね。
都道府県、市区町村経由で恐らく全学校に事務連絡及びパンフレットは届いていることでしょう。
ということは、文部科学省としては、教育機会確保法の考え方が先生方に伝わっていないと考えているということです。

疑問に感じたので、文部科学省に電話で問い合わせてみました

「教育機会確保法の趣旨が学校現場等に浸透していないという根拠はどのようなものでしょうか。」
と聞いてみたわけです。

すると、回答は次のようなものでした。

「調査等はしておらず、根拠はありません。いくつかの教育委員会や民間団体の方から浸透していないという話を受けています。」

なんか釈然としないですよね。
多くの先生方は日々頑張って取り組んでいると思うのです。
それをこのような形で発出されたのでは、悔しい気持ちで一杯です。

だから、私はもう少し食い下がってみました。
「不登校に関する会議で、教育確保法の趣旨が浸透していないというような意見が出たので、このような記載になったのでしょうか。」
これに対して、
「会議等でそのような意見は公式に出ておりません。」
というような内容でした。
(メモが全て取れなかったので、細かい言い回しは不正確です)

だから最後に伝えました。
「ということは、初等中等教育企画課の所感ということでよいですか?」
これに対して、対応していただいた方は黙ってしまいました。
恐らく下手に回答することができないため黙ってしまったのでしょうね。

今の私の気持ちは「絶対に広めてやるからな!」です。

この記事を読んでいただいた方で、一人でもいいので同じような思いを持っていただける人が出てきたらとても嬉しいです。
何事も1歩ずつです。
皆さんで力を合わせて頑張っていきましょう。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さんにとって何か気づきがあれば嬉しいです。
それではまた次の記事で!



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