人生の大先輩を前にして。木村セツさんの新聞ちぎり絵展。

画像1 私が、はじめて「新聞ちぎり絵」に出会ったのは、半年ほど前。たまたまもらったNHKテキスト「きょうの健康」という雑誌の表紙をめくると、すぐさま目に飛び込んできたのが、この「お弁当箱」というちぎり絵作品。筆で書いたものとは違う、なんとも温かな風合い。よく見ると、黄色い卵焼きらしいものに文字が書かれてあり、新聞なんだと分かります。なんともほのぼのするではありませんか。しかも、この作品を作ったのは当時90歳の木村セツさんという方で、そのセンスが素敵すぎて良い意味でショックを受けました。
画像2 すぐさま、ネットで木村セツさんを調べてみると、全国で原画展を開かれているのがわかりました。どうしても生でセツさんの「ちぎり絵」を見てみたい衝動にかられ、開催スケジュールを確認。すると、関西では奈良で開催があることを知りました。カレンダーに半年先の開催日をすぐさま書き込んで、この日を指折り数えて楽しみにしていました。
画像3 セツさんが最初に出されたこちらの本によると、きっかけは、先にご主人が亡くなってひとりになったとき、娘さんが「何か趣味でも始めたら」と勧められたからだそう。いざ始めてみるとハマってしまい、ご主人のことを考える間もなく一日6~7時間集中して作品を仕上げてしまうほど、一心になれたのだとか。チャレンジ、観察力、集中力、おちゃめな題材、どれも尊敬しかない。たくさんの刺激をもらえる一冊です✨
画像4 奈良県大和郡山市の、金魚ストリートと呼ばれるやなぎまち商店街にある、かわいい本屋さん「とほん」さん。こちらで10/18~11/6の期間、セツさんのちぎり絵原画が展示されています。店内で見ていると、80代くらいとおぼしき女性3人組が店に入ってこられました。「90歳から始めたらしいわよ。」「へ~すごいわね~」という、人生の大先輩がさらに大先輩を讃えている会話が聞こえて。50代半ばの私なんて、まだまだ青二才だな、と(笑)

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