職歴編その⑨〜3校目の取り組み〜


教員生活20年の節目を終え、初めての定時制での勤務がスタートしました。

同じ教員とは言え、全日制との違いが大きすぎて戸惑うことだらけでした。今回はその違いについて書いていきたいと思います。

①生徒との接し方

 全日制との大きな違いは、やはり生徒指導です。スカートを短くした女子生徒を注意したり、ツーブロックの男子生徒を呼び出したりという指導からの解放です。スマホも授業中以外は使用させてかまいません。髪型も服装も自由です。

 しかし、言葉遣いや態度には数倍気を遣います。これまでの教員や保護者への不信感を募らせ、大人に対して壁を作る生徒、中学校には通えなかったが、一念発起して再出発を図る生徒、親に言われて仕方なく進学してきた生徒等、背景は様々です。一つ言葉を間違えれば、そこで信頼関係が終わる可能性大です。逆に、本人が望む言葉をかければ、一気に信頼してもらえるチャンスです。できるだけこまめに個に応じた声かけをするように心がけています。

②授業の進め方

 以前の勤務校のような、「予習復習をしなさい」「わからなければすぐに質問しなさい」という指導はできません。宿題は長期休暇の課題はやりますが、それ以外はやろうとしません。ですので、何度も同じ事を繰り返し教えます。1年生は2学期の期末考査に向けて、助動詞(canとwillだけ)と、動名詞(意味と形のみ。簡単な英文を訳せればOK。)を1ヶ月かけて指導しています。

 それだけでと飽きるので、教科書から離れた内容も充実させています。大半の生徒が就職希望ですので、職場で使うかもしれないビジネス用語(リスケ、MTG、OJT等)や、ニュースで良く聞く用語(シンギュラリティ、ダイバーシティ等)を教えると、興味を持ってくれる生徒が増えます。

③校務分掌の業務の進め方

 進路指導部の業務はほぼ私一人で進めています。これまでは進路指導部会議→運営委員会→管理職の決済と長い道のりでしたが、今は管理職に相談するだけですので、スムーズに実施できます。ここでもこれまでの人脈をフル活用して、様々な行事を提供しています。


 ここでいったん職歴編は終了といたします。


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