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221年目の奇跡!1兆匹の蝉地帯へ vol.2
こんにちは!Eightyです。
では、221年目の奇跡!13年ゼミと17年ゼミが同時発生したイリノイでのセミ探索記。
いよいよ、詳細を記していく。
(昆虫の写真が多数あるので苦手な人は見ないで下さい。)
前回の復習
セミ探索は実質4日
5月25日 シカゴの西方への17年ゼミ探索 3か所 ①~③
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5月27日 イリノイ州州都 スプリングフィールドまでの道程での17年ゼミ探索 2か所 ④~⑤
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5月28日 スプリングフィールド周辺での13年ゼミ探索 ⑥~⑧
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5月29日 スプリングフィールド周辺で1か所 ⑨、シカゴに戻る道程での13年ゼミ、17年ゼミ同時出現地域でのセミ探索 2か所 ⑩~⑪
実録 周期ゼミ 各地点詳報
5月25日(土) 晴れ
① ダウナーズグローブ 大量発生
シカゴから西へ約50㎞
Cicada Safariでもシカゴ周辺ではあまり写真はアップされていなかったが、シカゴ西方のモートン植物園周辺で見つかっているという情報を得た。植物園に入るには入場料がいるので、植物園近くの住宅街のはずれに車を停める。午前10時半、ドアを開けると力強さはないが、セミの鳴き声らしき音が聞こえた気がした。
住宅街と幹線道路の間の木がまばらに生えている場所だ。声のする方向に歩いていく。そばの木に何げなく目をやると、いる・いる・いる・いる。抜け殻がまず目に入り、スマホを取り出し写真を撮り始めるが、木の幹を悠然と登る成虫や、木の周りの草に鈴なりにぶら下がる成虫や抜け殻。
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いきなりこんなに見てしまっていいのだろうか・・アドレナリンがあふれ出す。
近くの木を見ても、セミだらけ。木の幹の周りには抜け殻と力尽きた成虫の死骸があふれかえっている。
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セミ探索開始10分と経たずに17年ゼミとの衝撃的な出会い。
声のする方に歩いていくと、セミの方からとびかかってくる。赤い目、黒いボディ、キュートなミニサイズ。写真やビデオを撮りまくって、Cicada Safaiにも写真をアップ。
Cicada SafariにもようやくEighty80の名前を記すことができた!
少し移動して、閑静な住宅街の街路樹は、とにかくセミだらけ。少なくとも17年以上前からそこにあることが前提条件だが、その木の周りに大量に発生している。声全体は気の高い所から聞こえるが足元には抜け殻と成虫の死骸。まだ羽化したての白い成虫もたくさんいる。
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② ラグランジェパーク
シカゴから西へ約30㎞
ダウナーズグローブで大量のセミとの遭遇でテンションが一気に上がった。ここからシカゴ市内に戻りながら探索する。吉村先生の本にも名前が出てきた、東に20㎞ほど移動したラグランジェパークを第2地点に定める。
車を降りると鳴き声が聞こえたものの、木の幹にも草にもセミの姿はない。背丈が高い森に分け入るが、声が聞こえるだけで姿は一向に見えず。
少しパークの中に入り、散策路から外れて森に入りようやく草にしがみついている数匹を発見。木にはいないが、周囲の草にまばらにではあるが、抜け殻や成虫を見つけることができた。第1地点での大量発見からのこの落差にやはり自然が相手だということを改めて、実感。兜の緒を締めて次の地点に移動することにする。
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③ ハンボルトパーク
シカゴから西へ約5㎞
シカゴ市内まで6㎞ほどのダグラス(アンナ&フレデリック)パークにチャレンジするが、ここではセミを見つけることができず。そこから5㎞ほど北に向かったハンボルトパークでこの日最後の探索にチャレンジ。
運動場と併設され週末をのんびり楽しむ家族が何組かいる間を公園内の木々を眺めて移動する。鳴き声は全く聞こえなかったが、木の幹に抜け殻を発見。その後もいくつか抜け殻を見つけることに成功。リスがいたので、17年ゼミは格好の餌になっているのではないだろうか?
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5月27日(月) 曇り
④ チャナホン・ステート・パーク
シカゴから南西に約80㎞
この日は13年ゼミに会うために州都スプリングフィールドまで移動。移動のフリーウェイのルート上に近い所で17年ゼミを探しながら南下する。
どんよりとした曇り空の下で運河近くの公園の駐車場にはまばらに車あり。駐車場のすぐ隣にテントを広げている家族がいる。鳴き声に耳を澄ますがしばらくは声がしない。運河沿いの自然林の間の散策路を探索する。見たこともないトンボを見つけたもののセミは見つからない。自然林の間から見えた広場に立派な木が数本見えた。直感が呼ぶ。木の幹を丹念に見るまでもなく、抜け殻が一つ、二つ、三つ・・結構ある。広場の周りを囲む森の間に人が通れるほどの道を見つけ、進むと草につかまる成虫や抜け殻が見えてくる。
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慣れの問題?お腹を見ると、黒腹のcassiniしか見つからない。草の上の成虫を捕まえようとすると、飛んで逃げずに落ちる。下草もしっかり生えているので、そこに紛れ込まれると見つからない。彼らが自力で出て来ることができるのか怪しいが、落ちて逃げる戦略にてこずりながらもかなりの17年ゼミと遭遇できて満足。駐車場に戻りながら太い木を中心に戻る。実は駐車場のすぐ隣でテントを広げていた家族から数メートルの場所の木の下にはダウナーズグローブで見たのと同じくらいのセミの死骸と抜け殻が所せましと落ちていた。木にも成虫と抜け殻を多数発見。曇っていたせいか、ここのセミには覇気があまり感じられなかった。それでも探索2日目の幸先は良い。
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⑤ キッカプー・クリーク・パーク
スプリングフィールドまで50㎞
シカゴ、スプリングフィールドのほぼ中間地点のポンティアックでルート66資料館に立ち寄り、近くのダイナーで昼食。ここでも探索したものの、セミの発見には至らず。
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吉村先生の本に記載のあったキッカプー・クリーク・パークに向かう。車を降りると早速鳴き声が聞こえるが、やや遠い。周囲の木を注意しながら、声の方向に進んでいく。どんどん声が大きくなる。小川に近づくにつれ、声が大きくなる。いよいよ大合唱の近くまで来ると周りはセミだらけ。木に束になってぶら下がっている。ここもチャナホンと同じく、cassiniばかり。だが、数はチャナホン以上だ。午前中よりも天気が良くなり、太陽が顔を出すと、セミたちの声が力を増す。周期ゼミの特徴だが、公園内を通る道路を挟んで向こう側ではセミは全く見かけない。局地的に「密度がものすごく高い場所」と「全くいない場所」に分かれる。セミは無防備で捕まえようとして落ちることはあっても飛んで逃げないし、手の上に乗せてもうろうろするばかり。そんなところが愛らしい。
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5月28日(火) 晴れ
⑥ リンカーン・メモリアル・ガーデン
スプリングフィールド湖の南
いよいよ13年ゼミとの対面だ。スプリングフィールド湖は市中央から車で20分程度。市内からまっすぐ南下して湖を越える橋を渡り、フリーウェイを降りると早速セミの大合唱が閉まっている車の窓をの向こうからでも聞こえてくる。そこら中にいそうだが、駐車場が見当たらないのがもどかしい。湖畔のイースト・レイク・ショア・ドライブをしばらく東に進み、リンカーン・メモリアル・ガーデンの駐車スペースに。すでにかなりの車が停まっているが、このうちの何人がセミファンか?
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車を降りるとすでに足元につぶれたセミの死骸がそこかしこに。これが13年ゼミとの出会い。駐車場の柵の上にもセミの姿。森の中からは大合唱が鳴り響いている。
公園内はほぼ自然林のままで、その間を縫うように未舗装の遊歩道が作られている。セミのいない所が見つからないくらいたくさんいる。
13年ゼミと17年ゼミは見た目ではほぼ同じ。黄色腹のtredecimだけが13年ゼミとわかる。鳴き声も17年ゼミとの違いがはわからない。とにかくすごい数のセミがこの一帯にいた。
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ただこれまで対面してきたナイーブな17年ゼミとは勝手が違う。捕まえようとすると、飛んで逃げるのが多い。17年ゼミの諦め感がなく、覇気を感じる。捕まえても手の中でブンブン暴れるのもいる。
木々が途切れた明るい場所に出ると、蜂やトンボの大群かのように左右から周期ゼミが飛び込んでくるのを楽しみながら、湖畔のトレイルまで下る。ほとんど途絶えることなく、大量のセミが木の幹や周囲の草につかまっている。
ここもほぼtredecassini。サイズも小さいのばかりでtredecim、neotredecimは見つからない。わずかだが、黄色い線の入ったtredeculaには遭遇。
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ここではセミに興味を持っていそうなアメリカ人たちにも遭遇。ベンチの上に並んでいるセミの写真を嬉しそうに撮っている少年はおばあちゃんと一緒にセミ探索。うらやましいぜ、少年。セミ少年に出会い嬉しくなった。
森の中には鹿らしい大型の動物が走り抜けていくのも目撃した。
ここは今回訪れた中でも一番の多くセミがいた場所だった。最も賑やかで華やかなセミの楽園だ。
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⑦ ヘンソン・ロビンソン・ズー周辺
Cicada safariの結果からもスプリングフィールド湖の周りでは周期ゼミが多く出ているようだったので、次に少し北に進んでスプリングフィールド湖を渡ったところにあるヘンソン・ロビンソン・ズーの入り口で探索を実施。
動物園入り口の駐車場に車と停めるとここでも駐車場内につぶれたセミの死骸がちらほら。駐車場のそばの木は幹にいる数はそれほど多くなく、地面に落ちている抜け殻と死骸が多かった。やや旬を過ぎた感じの印象。
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ここもメインはcassiniだが、死骸の山の中に体の大きい、tredecim、neotredecimが混ざっているのを見つけ、ちょっと嬉しくなる。
湖まで道を一本挟んでいるが、湖側の林からも盛大に鳴き声が聞こえている。道を渡ると、たくさん飛んでいるのが見える。昨日まで見ていた17年ゼミとはやはり元気さが違う。ここでは13年ゼミ代表大型のTredecimも数匹見つかった。お腹のふくらみが立派だ。満足、満足。
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湖側のそれほど高くない木々に鈴なりのセミ。見慣れたとはいえ、やはり壮観だ!
天気も良く、セミ取り日和だ。
⑧ ビーチ・パーク(スプリングフィールド湖)
ヘンソン・ロビンソン・ズーから少し、スプリングフィールドの方向に戻ったところに駐車スペースを見つけたので、ここでも探索。上記⑥⑦でも種類がかなり違っていたことから、少し移動しただけで、群れが違いそう。
ここはTredecassiniが多く、飛び回っている数がやたらと多い。⑥リンカーン・メモリアル・ガーデンで見た集団に雰囲気は似ている。環境は湖のすぐ近くで開けているので観察はしやすい。湖の近くの木に鈴なりにセミがぶら下がっているが、飛び回って入れ替わりが激しい。蜂の巣をつついたみたいという感じだろうか?自分の周りもうるさいくらい飛び回っているが刺される心配はないので幸せだ。
帰りにイリノイ大学スプリングフィールド校にも立ち寄った。すでに夏休みに入って静かな大学構内でもかなりの13年ゼミを見かけた。
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5月29日 スプリングフィールド最終日。周期ゼミ探索最終日
⑨ リンカーンズ・ニュー・セーラム
スプリングフィールドから北西に30㎞
ここはリンカーンがスプリングフィールドで暮らす前にしばらく住んでいた村だ。1軒を除き、19世紀前半のリンカーンが暮らしていた時代の様子にほぼ再現している。無料で入れる観光地にもかかわらず、家々には当時の服装をしたキャストが配置されており、各家に入るとその家の説明をしてくれる。周りに特に観光地があるわけでもないし、スプリングフィールドからは車がないと来れない場所らしい。それでも結構な観光客が訪れていたので、リンカーン人気はさすがだ。
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かくいう私もセミ狙いというより、スプリングフィールドに来たついでに、2度と来ることはないと思ったので足を延ばしただけだった。だが、車を降りると大合唱が聞こえてくる。駐車場の木々にはパラパラと抜け殻が見つかるだけで、成虫の姿は見えない。何はともあれ、せっかくなので、観光がてらセミを探す。
村の木の柵に、規則的に抜け殻を見つけるが成虫はあまり見かけない。ここもCassiniが中心だ。今日はシカゴまで帰るので足早に再現された村を覗きながら、セミ探索をぬかりなく行う。
結局一番たくさんいたのは村の入り口にあるビジターセンターの前の木。でも全体的に高めの所で、手が届かない。20代ならジャンプして届く場所だが、今は重力に抗わず、帽子などを振り回してみる。ここの集団も気温が高いからか?元気が良く、なかなか成虫は捕まらなかった。
ここは実は13年ゼミと17年ゼミが両方出る場所らしいが、残念ながら見分けがつかなかった。もしくは両方出ていたのかもしれない!?
⑩ ディケイター市内 リンカーン・パーク
スプリングフィールドから東に約65㎞
西のニューセーラムに寄ったので、もう一度スプリングフィールドを通り抜けて東のディケイターを目指す。ディケイターは13年ゼミ、17年ゼミの境界線あたりでどちらが出ていてもおかしくない場所だ。
1時半ごろディケイター市内に到着。遅めの昼ご飯をマクドナルドで摂る。マクドナルドの駐車場でも飛行物体多数。そう周期ゼミだ。死骸もある。鳴き声も聞こえている。
街中にも多数セミは飛んでいて、わざわざ探しに行くまでもないが、草木の生えた場所に移動する。
ディケイターにもスプリングフィールドと同じように湖が南側にあり、その周辺が原生林のようだ。湖の東端のリンカーン・パーク(そこら中にリンカーンの名前がある)に向かう。道路沿いに緑が現れるとセミの鳴き声のボリュームが一段上がる。
リンカーン・パークの駐車場と思わしき所に車を停める。セミの声は途絶えることはない。公園入口の道路の両方からワンワンと聞こえているが、ずっとそのおとにさらされていると何も聞こえていないのと同じになる。
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木は少し奥まった所にあるが、その手前の背丈の高い草に鈴なりにセミがぶらさがっている。スプリングフィールドのリンカーン・メモリアル・パークに劣らず、相当な数の成虫があふれている。
ここも小柄な腹黒tredecassiniが大勢を占める。鈴なりになっている個体の中にはめでたく交尾をしている個体もいる。
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道端の鈴なりのセミがずっと続く。道の反対側は少し少ないがそれでも鈴なりだ。ずっと眺めていたいが本日中にシカゴに帰りつかないといけない。
ディケイタ―市を出る前にガソリンスタンドに寄ったが、その時に無断で乗車し後部座席で鳴き出したのでつまみ出す。ガソリンスタンドにも死骸が転がっている。
あまりにセミが出すぎて、道でつぶれた大量のセミのせいで車が滑りやすくなり、渋滞する可能性があると聞いていたが、今回はそこまで酷い状況に出会うことはなかった。
⑪ マホメット レイク・オブ・ウッズ・フォレスト保護区
シカゴの南西約220㎞
泣いても笑っても最後の探索場所だ。
帰り道のハイウェイからさほど離れていない、原生林と駐車場がある場所として、このマホメットのレイク・オブ・ザ・ウッズ・フォレスト保護区を候補とした。グーグルマップに載っている写真がいかにもセミがいそうな雰囲気を醸し出している。
駐車場の周りでは鳴き声は聞こえない。遊歩道をまっすぐ原生林に向かって進むと鳴き声が聞こえてきた。
一安心。
鳴き声は高い所から降ってくるばかりで、セミの姿はなかなか見えない。しかし、すでに経験を随分積んだおかげで何となくどの辺にいるかは察しがつくようになっている。
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低い所の草につかまっている個体や、見上げて手の届く範囲の木の枝にちらほら。大量発生ではない分、見つけ甲斐のある場所だ。
抜け殻はほとんど見つけられず、成虫ばかりが見つかった。脱皮した場所は少し離れている所なのかもしれない。
何匹かセミを見つける。ここもカッシーニばかりだ。が、ここで奇跡が起こった。
目の前に目が真っ白の死んだようなセミがじっとしている。写真に収め、Cicada Safariにも投稿。死んでいるのかと手を伸ばすと生きている。
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これまで見てきた何千、何万の周期ゼミと明らかに目の色が違う個体に出会えた!手が震えてピントが甘い・・・
アメリカまで来た甲斐がありました(涙)
最後にこんなうれしい出会いが待っているとは。
だから旅はやめられない!
周期ゼミを見て想う
この後、シカゴに戻り、翌日観光を楽しんで無事帰国した。
改めて、今回の旅行について振り返ってみたい。
「221年目の奇跡、大量の周期ゼミの発生」のニュースを1月頃に聞き、イリノイに行くことを決めた。人生の中で二度とないチャンスだ。
そして、結果はこの通り。大満足のセミ観察旅行となった。
まず、区別はつかないものの17年ゼミにも13年ゼミにも出会えた。印象としては南に住む13年ゼミの方が陽気で元気があった。
大きさも小さな個体から、ツクツクボウシ大の立派なセミまで、二倍くらいの大きさの違うセミが共存しているのも不思議だ。
最初に大量発生に遭遇したときは、この後、どうなるかと思っていたが、最後まで楽しませてくれたセミたちに改めて感謝。
以前にも増してセミが好きになったのは言うまでもない!
Cicada Safari(アプリケーション)
今回、セミの居場所や自分の見つけたセミを登録できるCicada Safariは大活躍だった。周期ゼミの基本情報はもちろん、どこにどれくらい出現しているかがわかる。写真まで行けば、撮影時期がわかるので参考にした。
ただ、セミのいる所が、生活圏から離れていると、電波が弱く、写真のアップロードにやたら時間がかかり、撮りたい写真を撮るためにはアップロードをあきらめたりした。そのため、あまりアップロードできず、順位は最高86位どまり。2桁に入れたのでよしとする。写真のアップロードが時間がかかるのか、撮った場所と、登録された場所がずれていたりもした。
来年はブルード14(17年ゼミ)が広範囲で出現しそうなので、楽しみだ!
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シカゴ
行く前は、以前トランプが「シカゴはアフガニスタンより危険!」と言っていたため、家族がひどく心配していた。
実際に行ってみた個人的な感想だが、危険な場所もあるようだが、日のあるうち(日没は20時時過ぎくらい)であれば、観光地周りで危険を感じることはなかった。やたらとサイレンを鳴らして走る車が多かったのは多かったが。(あくまでも個人的感想です。)
5ドルの1日乗車券を買えば、空港はもちろん、北から南までバスと電車を利用して観光地を回ることができた。
特徴的な建築が多く、シカゴ川沿いの建築クルーズは大雨だったが良かった。セミを見に行くときに降られるよりも良いという意味で。
シカゴ美術館、フィールド博物館(ティラノサウルスのスーに出会える)、産業科学博物館の三つを見学したが、どれも素晴らしかった。シカゴ美術館とフィールド博物館はちゃんと見ようと思ったら1日では回れない展示の豊富さに圧倒された。
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ピザ屋も街中にたくさんある。また、全米でもあまり食べられないフロリダのストーンクラブがシカゴで食べられると教えてもらい、食べに行ってみた。もちろんおいしかった。
スプリングフィールド
歴代大統領の中でも圧倒的に人気のあるリンカーンが長く生活していた町。イリノイ州の州都だ(リンカーンの出身地はケンタッキー州)。リンカーンの町としてものすごく整備されている。リンカーンの博物館や墓地、議事堂など見どころは多いが、墓地以外は街中に集中しているので一日で歩いて回れる。
それ以上に印象的なのは、町の人が本当に親切で優しかったことだ。自撮りしていたら、話しかけてきて写真を撮ってくれた(相手が走って追いつけなさそうなアスリートタイプの人には頼まないこと)。ビジターセンターではセミを見に来たと言ったら、セミのペンダントトップをくれた。
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ぜひ訪れる際にはリンカーンの伝記を読むのがおすすめ。「デールカーネギーの知られざるリンカーン」は結構面白かった。
編集後記
あまり計画性のないセミを見に会いに行く衝動的な旅行だったが、素晴らしい思い出となった。221年の衝撃かどうかは結局、自分自身ではわからない。ただ、あふれ出るセミを目の当たりにし、響き渡るセミの声の中に自分がいたことが一生の思い出だ。改めて「セミ好きだな」と思った。
しかし、Cicada Safari内の盛り上がりとは裏腹に、アメリカ国内で盛り上がっている雰囲気はまるでなかった。3年前のブルードXはTシャツがいっぱい出ていたようだが、今回旅行中に周期ゼミにであうことはなかった。結局、帰国後、アマゾンで探して2枚Tシャツを購入した。
日本ではもうニイニイゼミが鳴き出しているだろう。クマゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、チッチゼミとセミの本格シーズンに突入する。
日本のセミもやっぱり魅力的だ。さあ網を持って出かけよう!
謝辞
シカゴとスプリングフィールドでの周期ゼミ探索は、シカゴ在住のT氏の全面サポートで大変有意義な時間となった。この場を借りて御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。