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リベンジできない人生だからこそ大切なもの




「コスプレ映画になったとしても眼福すぎるから映画館へに見に行こう〜!」なんて思っていた2時間前の自分を殴ってくれ!!!


もうね、この映画すごいです。
すごい以上の言葉が見つからないからすごいと表現するしかないけど、マジですごい。(語彙力〜〜〜)


実写化ってこうゆうことなんだ・・と圧巻されっぱなしの2時間。キングダムを見た時と同じかそれ以上の興奮を抑えられず、映画からの帰り道は肩で風を切りながら帰った。


あれ?軟弱が肩で風切ったら、ただのフラフラ歩く酔っ払いじゃない??
私、大丈夫???


と、いうことで「#東リベエモい」の140字では到底まとめきれそうもない感情の垂れ流しでございます。



***



現実を生きているキャラクターたち


まず驚いたことは、言わずもがなキャラクターの再現度。もう、完全に漫画から飛び出したようなビジュアル。


公開前から話題になっていた吉沢さん演じるマイキーと裕貴くん演じるドラケンの完成度はため息がつくほど美しかったし、他のメンバーも同じくらい原作のイメージのままで素晴らしかった。

(余談ですが、闇落ちマイキーの世界から色が消えたような絶望した目が大河ドラマで異国を見てキラキラ輝く目と同じ人が演じてるなんて信じられなかったです。役者・吉沢亮すごい・・・!!!)


でも、本当に驚いたのはそこではなくて。
キャラクター達が現実世界を生きているかのようだったこと。


まず印象的だったのは、今田美桜ちゃん演じるヒナタの「だったら頑張って それで10年後も私と一緒にいて」と言うシーン。


これはもう、間違いなくビジュアルは今田美桜ちゃんなんだけど、そこにはヒナタの魂もちゃんとあって。誰よりも強くタケミチを想うヒナタ気持ちが、今田美桜ちゃんの持ち味である意志の強さとリンクして、マジで最高だった・・!!


北村匠海くんが「あの瞬間に立ち会えて幸せ」って言った気持ちが分かるよ、あれは頑張る以外の選択肢なくなる。映画館で震えたもん。


そしてもう一つ。
タケミチの学校にマイキーとドラケンが乗り込んできて、床に落ちたマイキーの学ランをドラケンが拾い、それをマイキーが受け取るシーン。


もはや、このシーンのためだけに映画を見てほしい!!!


ほんの一瞬の出来事にも関わらず、マイキーとドラケンの信頼関係を表現するには充分すぎた。


またこのシーンについては、舞台あいさつで後日談があって、実はそのシーンはアドリブだったのだ。たしかに、その時の吉沢さんの髪が少し乱れて、顔にかかっているように見えたことを思い出した。


そう、これは打ち合わせなしの一発撮りだったのだ!!!!


それだけじゃない。出演者が声を揃えて言っていた。そもそもNG自体がほとんどなかった、と。


だから、これはもちろん俳優たちが役として演じているのだけど、舞台のように生モノであり、たった一度しか生きていないのだ。


これはまじですごいよね。監督や役者達の魂と魂のぶつかり合いでしかない。胸熱すぎるんだよ・・!!!




最高のエンディング


連載中漫画の実写化で一番難しいところはエンディングではないだろうか?


原作が終わってないのだから、もちろんエンディングはオリジナルで制作れるのだが、無理矢理完結させてしまっても違和感だし、続編ありきの終わり方は後味が悪い。


原作の人気を考えると続編にありきのエンディングになるのか、若手実力派俳優たちのスケジュールをもう一度合わせることを考えると無理矢理完結させてしまうのか。


とはいえ、どちらに転んでも、ありきたりで後味が悪そうだな・・なんて思っていた。


でもすぐに、そんなことを考えていた自分が恥ずかしくなった。


想像を遥かに超える、素晴らしい終わり方だったから!!!!


それは、完結ならリベンジ成功のハッピーエンドにも見えるし、続編に続けば新たなリベンジの始まりとも取れる。
どちらの意味になるかは、観客の想像に委ねるものではなく、『東京リベンジャーズ』という作品がどこまで大きくなるかで決まる、そんな終わり方だった。


制作側が決めた方針を見せられているのではなく、観客側も一緒になって作品を大きくしていく。みんなで『東京リベンジャーズ』という作品を愛していこうと制作から観客にタスキが繋がれていくような、そんな雰囲気の映画だと思った。


そして、何度も繰り返されるヒナタの「君はいつも急にくるね」という台詞の意味が、最後に回収されると、熱いものが込み上げてきた。




伝えたいことは主題歌にぎゅっと詰まっていた


苛立ち 八つ当たり 後悔したり
同時に手を叩き 笑い合ったり
それは平凡で取るに足らない日常
でも 二度と同じ日々は辿れない


私はこの歌詞が1番心に刺さったのだが、これは劇中の出来事だけでなく、私たちの日常そのものではないだろうか。


コロナウイルスによって今まで普通だと思っていたことが制限される毎日になってしまった。


気軽に友達と会えなくなったり、楽しみにしていたイベントが中止になったり・・・当たり前が当たり前ではなくなってしまった。


当たり前に続くと思っていた日常が、突然終わってしまったタケミチの未来と、コロナウイルスで一変してしまった今の世の中はどこか似ているようにも感じる。


それは、「幸せは日常の中にあるのに、そのことに気づくのは、きっとそれが終わってしまった時だ」ということ。


ただ、映画と違うことに、私たちはリベンジできない。


でも、だからこそ、今この瞬間を誰かと生きれることが幸せであり、それが生きる意味なんだと、エンドロールの『名前を呼ぶよ』で伝えているのではないかと思った。


どんな状況でも、一緒に笑い合える家族や恋人や友人と過ごす時間がかけがえのない幸せの瞬間だということを改めて感じるエンドロールだった。


***



撮影中止や公開延期など度重なる至難を乗り越えてようやく公開となった『東京リベンジャーズ』


もはや、このタイミングに合わせるための試練だったのではないかと思うほど絶妙なタイミングでの公開になったのではたいだろうか。


この夏だからこそ、より強く想いが届いたり、より深く共感する気持ちが生まれそうな予感がしている。


少なくとも私は、1年半のコロナ生活を経たことで、当たり前にあった幸せを取り戻すためのタケミチのチャレンジにより感情移入できたし、SUPER BEAVERの伝える「生きる意味」を深く感じることができたのではないかと思っている。


これはただの実写化映画ではない。


舞台あいさつで座長の北村匠海くんがコメントした通り、今必要なメッセージが詰まっている。


きっとどんな毎日にも「幸せ」はあるし、それに気づけるかどうかは自分次第なんだと、いまいちど考えるきっかけになりそうだ。


絶賛公開中の映画『東京リベンジャーズ』
ぜひ映画館でご覧ください!


イケメン達の最高のビジュアルが大きなスクリーンで拝めますよ!!(結局、お顔がすき笑)






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