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夫の介護が始まる・・・のか?

昨年2023年は、独身兄貴の入院でてんやわんやだったのだけど、年末に無事に退院することができた。
兄貴は退院しても実家には帰らず、東京で暮らしたいというので、改めてマンションを借りて、ひと通りの生活ができるように準備して、あとは福祉のサービスを利用してなんとかなりそう、というところまで漕ぎ着けて、ホッとした年末年始。
今度は、ななななんと、夫さんが転倒して大怪我を負い、入院。
いよいよ介護生活が始まるかも・・・だった、という話。

歳の差夫婦だから覚悟はしていたけど

結婚したのは、私が25歳の時。
あれから30年、夫さんは後期高齢者になり、私は中年女性になった。
夫さんには自動車の運転免許の返納をそろそろ考えてほしいなあとは思っていたものの、まだまだ元気で、仲良く楽しい毎日を送ろうと初詣で願掛けをした。
のに!
正月明けのある日、「本屋に行く」と言って出かけたきり、なかなか帰ってこないので、おかしいなあと思っていたところ、電話があり、病院に駆けつけると、救急の処置室で力なく横たわっていた夫さんがいた。
詳しくはよくわからないけど、前向きに転倒して胸を強く打ち、胸骨という体の前面に肋骨を支えるように縦にある骨が、まるでマンガみたいにボッキリと折れている、ということだった。
幸いにも、折れた骨が肺や心臓を傷つけたりはしていないものの、歳も歳だし、事態は深刻。
即、入院となってしまった。
ああ、まさか私が夫さんの面倒をみる日が来ようとは、
と、突然の出来事に、若干、いやいや、かなりうろたえた。

入院の準備は、大変でした

夫さんは、大きく体調を崩すことはなくて、入院はしたことがないらしい。
一方、私は、といえば、ついこの間まで兄貴のなんやかやがあったし、私自身も長く入院したことがあるので、だいたいの勝手はわかっているつもり。
なので、入院決定!とともに、「必要なものを持ってくるよ」となったのだけど、夫さん自身はすぐに帰宅できると思っていたらしく、「携帯の充電器だけでいいよ」などという始末。
結局、いらない、いらないと言っていた入院に必要な品々も、追加追加で差し入れに行くことになった。
また、病院の対応として面会が制限されていて、病室にも入ることができないので、差し入れした物の説明もひと苦労。
おまけに、入院翌日には少し元気が出てきたらしく、本が読みたいと言い出し、近くの本屋で売り切れだったので取り寄せにしたところ、「すぐに読みたいから、他の本屋まで行って買ってきて」というわがままも。(結局、本は翌日には入荷した)
普段の夫さんは、自分のことは全て自分でするし、なんなら家事全般もオールオッケーな人なので、体が動かないというのは大きなストレスだったのだろう、と思うことにして、多少のわがままは聞き流した。

退院の準備も、それなりに大変

夫さんは1週間ほどで退院できることになったのだけど、その間は面会できていないので、どの程度回復しているのか見当がつかなかった。
夫さんに「どんな感じ?」と聞いてみたところ、寝転んだ状態から起き上がることができないため、退院してからの生活に不安を感じているとのこと。
入院中は、看護師さんや看護助手さんが面倒を見てくれているけど、家に帰ってきたらどうすんだー!!
と思っていたのは、私だけではなく、夫さん自身もそうだったようだ。
で、とりあえず、介護用品をレンタルすることにした。
これは、兄貴の退院準備でてんやわんやした経験が、ちょっと役立った。
ただ、夫さんは介護認定を受けているわけではないので、レンタル料は実費。
どうしようかと思ったけど、夫さん自身は治って元の生活に戻る気持ちでいるので、今は介護申請はしない方向にした。

レンタルした電動ベッド。1ヶ月あたり1万円程度。

これから、どうなる?

退院してからの夫さんは、思っていたより元気そうにしているけど、今までしていたことができなかったり、思うように動けないみたいな様子。
まあ、あまり私がヤキモキしてもアレなんで、今はまだ傍観中。
このまま介護生活にシフトしていくのか、ある程度、元の生活に戻るのかはわからないけど、いずれなるであろう高齢夫婦の暮らしが少し早まったと思えばそれでいいのかもしれない。
あんまり不安に思いたくはないけど、夫さんの運転免許の返納が早まったことは間違いないよなあ。

昨年秋に、ドライブ中に見た雲。スパーンと切れていて不思議な感じ。

正直なところ、夫婦ともどもに穏やかに年齢を重ねていくつもりだった。
まあ、先に大病をしてしまったのは私の方なので、お互いに誤算だったのは仕方がない。
私が病気をした時もそうだったけど、回復を焦らないのが一番大事だと思う。
元の身体能力に戻らないとしても、介護用品を使うとか、手放すものは潔く手放すとかして、仲良く楽しく暮らせる方法が、きっと、たぶん、ある。

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