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「株式投資の未来」を新ニーサ戦略に当てはめる。

 自分の資産形成をどうしていくか。そもそものライフプラン的には本田静六著の「私の財産告白」を参考にしており、無駄な支出を抑え、定額貯金と日々懸命に働き、生活が少しずつ良くなっていく「人生の坂を登る」楽しみを味わっています。


 しかし人生を豊かにするために「資産形成」をしていますが、この中で「時間」という概念を強く意識しています。お金を極力使わないで資産形成に取り組めば形成スピードは加速しますが、同時に「若い自分」は時間と共に年老いていき、自分の周りの環境も年老いていきます。親孝行したいと思う時に親はなしというのは、そういうことです。人生の経験は大切にしつつも、スピード感を持って資産形成できなければ意味がないと考えています。

 そう考えていた時に、一般サラリーマンである自分が人生が豊かになるほどの資産を形成するには、貯金の利率では、はっきり言って不可能であり、現代において投資は必須という結論に至っています。投資にも様々な手法がありますが、その中でも株式投資が最適解だと私は考えています。

 投資本は恐らく100冊以上読んでいますが、その中でもジェレミーシーゲル著の「株式投資の未来」が最も感動し、自分の投資戦略で核となっています。
 書籍の序文でインデックス投資が最適解と思っていたが、そうではなかった。という内容が書いてあります。この本の初版は2005年であり、ITバブル崩壊後に書かれたものであり、現在のAIバブルとも状況が似ています。「成長の罠」というのがキーポイントであり、バックデータをとると株価成長率のリターンよりも、配当金再投資による複利を積み上げるリターンの方が成績が良かったという結論である。

 具体的な例だと、1950〜2003年までの間にIBMとエクソンモービルを1,000ドルずつ保有して、配当金再投資し続けた場合のリターンは、IBMは年率13.83%で96万1,000ドルであり、エクソンモービルは年率14.42%で126万ドルであり、24%成績に差が出る。成長率、売上、EPSなどの成長を表す指標でIBMの方がほとんど良かったにもかかわらずです。

 ここまで差が出るカラクリは何なのか?それはPERが高すぎたのと、平均配当利回りの差が3%あったこと。しかし最大の要因は「配当の再投資」である。保有株数がIBMが3倍程度になっているのに対して、エクソンモービルは当初の約15倍になっている。ここが投資家のリターンを押し上げる点で重要なのです。株式投資のリターンの大部分は配当であり、値上がり益は目的を達成するための手段に過ぎないのです。

 現代の日本株で戦略を考えて行くと、基本バイアンドホールドなので、長期で生き残り、安定した配当を出せる企業の株を買い、配当金再投資をすることが重要となる。配当利回りは大いに物を言う。米国で歴史的にリターンが高いセクターはヘルスケア、生活必需品、エネルギーである(表を見た感じだとタバコ、製薬、コーラ、ペプシコが上位)。その次の一般消費材、情報技術、金融も10%超えなのでリターンは十分ではあるが、インデックスのリターンとさほど変わりがない。

 日本で時価総額トップ50社の中で高配当銘柄を選ぶと三菱UFJ、三井住友FG、ソフトバンク、JT、武田薬品、みずほ、日本郵政、コマツ、丸紅、住友商事が配当利回り約4%以上であった(上昇相場なので既に3%台に低下している銘柄もある)。

 この中で三菱UFJ、三井住友、JT、武田薬品、丸紅、住友商事はポートフォリオの基盤として購入を検討したい銘柄である。商社のビジネスも事業投資型ビジネスであり、いわば日本の資本で海外の様々な資源や事業に投資しつつ、コンサル&経営してる多角的に対応力のある事業である。

 今年で言うとリース事業も営業利益は好調であり、三菱HCCは増配を続けており、営業利益は順調、配当利回りが5%近いので、購入を検討しています(リース事業も法人の税制面的に必要な事業)。

 ちなみにですが米国株についても保有しています。しかし現在は為替の関係で投資しにくい環境となっています。そちらも配当金が入ってくれば再投資しています。メインで買っているのはアルテリアグループとベライゾンです。本書では新興国株については全くおススメしていませんが、EPIはインドのインデックスETFであり、手数料を加味しても配当リターンが高いため保有しています。

 結局は資産拡大のためには「入金力」がかなり重要ですが、庶民が資産形成をするためには創意工夫するための勉強と鉄の意志を持つための規律を日頃から大切にすべきだと考えています。
 あくまで理論であり、これからの自分の投資戦略の指針なので、絶対にリターンが出る保証はありません。投資は自己責任で判断をお願いします。

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