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【展示会レポ編】初日なのに人が少ないそれだけが不満点【デ・キリコ展@神戸市立博物館】

2024年9月某日

お久しぶりです。探求者あっくんです。
美術館展にはわりと行ってますが、記事が書けてないあっくんです。
皆さんはジョルジョ・デ・キリコという人をしっているだろうか。

1888年生まれのイタリア人画家でシュルレアリスムができる前からシュルレアリスムしてたので形而上絵画というジャンルの人。

形而上絵画というジャンルがなんなのか。正直よくわかりません。
WikipediaとかArtpediaさんとか見たのですが、難しい。

そこで、山田五郎さんの期間限定のYOUTUBEの解説を見てやっとわかりました。展覧会で貸し出しされなかったシリーズを補足してくれていたので本当にわかりやすい。

ざっくりとしたチャートを書いていくとこうなります。

親が裕福で家庭教師のおかげでドイツ語やフランス語もできたデ・キリコ
スイスの象徴主義者アーノルト・ベックリンっぽい絵を描く

ニーチェの詩的な思想に影響を受ける。形而上=神も秩序もない世界だから意味はない=意味は無限に存在する可能性がある。(形而上絵画=答えのない絵画)

1913年にサロン・ドートンヌに出品。ピカソとアポリネールに見つかる

展示会ポスターにあった絵。意外と小さい。というより、キリコは同じ構図を何枚も描いていたというので、たまたま借りたものが小さいもので大きいものもあるのかもしれない。
山田五郎さんは動画は、解釈は何でもいいので、「マネキンの顔の印は20世紀少年の目のように見えるとかでいい」と言った。ならばこちらの解釈は「マネキンの顔の印は目ではなく額あての印だとしておこう。しかし、イーゼルの絵からこのマネキンは建築家かな」


1914年形而上的静物画展開、マネキンシリーズの登場
第一次世界大戦

1916年ダダイストと交流

1919年ボルゲーゼ美術館に行きティッツィアーノを見て「やっぱ古典だ」と気づく古典回帰、ティッツィアーノだけでなくクールベやルノワールからも影響を受けた。

ティッツィアーノを見たのちにできた絵。もはや古典というより、ポール・デルヴォーのようだ。


1924年アンドレ・ブルトンのシュルレアリスム宣言

1935年アメリカで出品し成功する

1950年代後半
ロバート・ラウシェンバーグなどネオダダの登場55年頃にはアンディ・ウォーホルなどのポップアートが登場する。

過去の要素をMIXさせてできた絵本のような絵。新形而上絵画である。

1960年頃ネオバロック展開、新形而上絵画

1972年逝去

デ・キリコは、同じような絵ばかり描いている印象はあるが、ちゃんとその時代のトレンドに対してアンテナを立てていたことが分かった。

最近の展示会でも音声解説がついている。今回はムロツヨシさんが担当している。しかし、解釈が自由なら、解釈もデ・キリコの人生解説以外は正解はないのだからムロツヨシさんが自由にやりたい放題やっているんだろうな。それこそ真骨頂。デ・キリコの絵の解釈は自由だということを知っていたら音声解説も買ってもいいと思いました。

最後に参考動画として山田五郎さんの動画使わしていただきました。
期間限定公開ということでそのうち消えてしまうのでしょうが、
この動画以前は、ネットでもシュルレアリスムのおまけで、ピカソとアポリネールが画廊で見つけたぶっ飛んだ画家だったが、初期のような絵を描けと催促されるのが嫌になり、古典に戻ったり市場価値を下げる為にわざと同じような構図の絵を描きまっくたといった紹介をみましたが、見方が一変しました。山田五郎さんありがとうございました。

【次回予告】
ポケモン×工芸かTORIO展あたりかな。時期によってはまた別のものになることもある。



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