全試合ベストバウト! 新テニスの王子様最高の瞬間、ドイツ戦を振り返ろう! 前編
はじめに
noteを皆さんのごらさんコンバトラー。総統です。
姓を総、名を統と申します。
好きな言葉は『常在戦場、戦時常在平常』です。
みなさんはかつて週刊少年ジャンプで連載し一世を風靡した漫画、『テニスの王子様』をご存知ですか?
国の集計したデータによると、週刊少年ジャンプの購読率は日本人の日本語習得率とほとんど同じだといいな〜と言われているそうです。
つまり日本語を話せる=週刊少年ジャンプを読んでるといいな〜ということになるでしょう。
そんな国民的漫画雑誌にかつて掲載され、今はその派生雑誌であるジャンプSQにて連載中の漫画、『新テニスの王子様』。その漫画が最近、最高の瞬間を迎えたということはみなさんの耳にも届いていると思います。
本日はそんな最高の瞬間、『ドイツ戦』で行われた熱きテニス志士たちの熱闘を振り返り、現在連載中の最高の瞬間を越える最高の瞬間、『スペイン戦』に向けてモチベーションを高めてまいりましょう。
ネタバレに配慮はあまりしませんが、テニスの王子様に詳しくない方でも楽しんでいただけるよう善処致します。
……んァあっっ!!!!(越前リョーマがサーブする際に思わず発してしまう声。私も家で一人の時たまに出る)
第一戦 鬼十次郎 VS QP
初戦。日本が繰り出したのは十字張りのラケットで桃城武を圧倒した男、鬼十次郎。ブラックジャックナイフを得意とするパワープレイヤー。
対するドイツが繰り出したのは、QP。クオリティオブパーフェクト。
それが本名なの? と思うかもしれないが、これが本名である。
立ち合いは強く当たって、あとは流れで試合を進めていく二人。
圧倒的なパワーを誇る鬼に対してQPは一歩も引かず、どころか感動的な過去回想を挟むことにより試合を自分に有利な展開へと誘導していく。
このままQPがゲームの主導権を握ってしまうのか。
そう思われたのも束の間、鬼十次郎の体が突如として光を放ちだす。
かつて無印テニスの王子様にて越前リョーマが全国大会決勝にて見せたテニスの究極奥義『天衣無縫の極み』。その続編となる新テニスの王子様ではわりと何人もの選手がその姿に変身することができる。
まるで天衣無縫の極みのバーゲンセールだな。
更に明かされる驚愕の真実。
実は『天衣無縫の極み』にはいくつかの派生があり、それは主に、
・テニスを心から楽しみ快楽を知りし者の『愛しさの輝き』
・強さの原点を極め儚さを知りし者の『切なさの輝き』
『愛しさ』と、『切なさ』と、
そしてもう一つは……
鬼十次郎の輝きは『心強さ』だった。
いや、何でもええわ。
その後天衣無縫の力を惜しみなく発揮しQPを圧倒する鬼。
スーパーサイヤ人になった悟空が天津飯をボコボコにするようなものである。このステージの戦いでは、もはや天衣無縫なしでは話にならない。
このまま鬼がゲームの主導権を握ってしまうのか。
そう思われたのも束の間、QPの体が突如として光を放ちだす。
『愛しさ』『切なさ』、そして『心強さ』
全ての天衣無縫と戦い己のモノとして吸収したQPは、その全てを兼ね備えた『究極の品質(クオリティオブパーフェクト)』として覚醒したのだった。
そんな単純な足し算で神が生まれちゃっていいの??
それから試合は一方的な展開となった。QPの打球をまともに受けた鬼は両腕が崩壊。必死に食らいつこうとするも満身創痍に。
しかし鬼十次郎は諦めない。地に伏し白目を剝きながらも敵を睨みこう言い放つ。
「キサマも地獄へ道連れだ」
そして最後の力を振り絞ってラケットを振るう、その瞬間……!!
ラケットに張られていたガットのほとんどが弾け飛び、最後には二本だけが十字型に残された。
それは鬼十次郎が初めて作品に登場し桃城武を圧倒した、鬼十次郎の象徴。
十字ガット。
まさに彼の精神に力強く張られた芯の強さを表すかのような、華々しくもどこか物悲しい、最後の一撃であった。。。
第一戦 勝者 QP
第二戦 デューク渡辺&仁王雅治 VS ダンクマール・シュナイダー&ベルティ・B・ボルク
さて、第二戦目ということで日本からは一体誰が登場するのかと期待に胸を膨らませた我々の期待をまったく裏切らない二人の登場だ。
デューク渡辺といえば強力無比なバグ技『デュークホームラン』を得意とする強打者。
その相方として登場した仁王雅治は無印時代のラスボス、王者立海大付属の選手だ。本人の実力は大したことないものの、イリュージョンと呼ばれる『誰にでも変身できる』能力を駆使しあらゆる大物食いを可能とする、まさしく『ジョーカー』と呼ぶべきテニス志士。
ポケモンで例えるとゾロアーク。
しかし対するドイツペアも負けていない。
なにせこの二人、プロテニス選手である。
さすがはプロ。
平等院鳳凰に変身した仁王が具現化させた海賊ガイコツを難なく倒す二人。
しかしそうして勝ちを確信し油断した瞬間が、命取りなのである。
ですなぁ……。
バイキング渡辺のバイキングホームランがクリーンヒット。
勝負は日本ペアの1セット先取から始まった。
プロを相手にまさかの先制。会場中の誰もがその番狂わせな展開に熱狂していた(というか会場の人たちにはガイコツとかホームランとかどう見えているんだ?)。
このまま勢いに乗った日本が勝負を制するのか。
そう思われた、次の瞬間……
突如ダンクマール選手が巨大化。
コイツが超大型巨人ってやつだ。
会場が静まり返る中、巨大化したダンクマールとその他三人が静かに向き合うこの見開き。とても芸術的だと思われる。当の本人が真面目な顔でサーブの構えに入っているのがたまらない。
そこから一気に形勢は逆転。幻覚でも気迫でもなくマジのガチで実際に巨大化したダンクマールの繰り出す大迫力のテニスに、日本ペアはもう成す術がない。
平等院鳳凰に変身した仁王の世界の技も通用せず……。
その後仁王はギリシャ代表ゼウス選手にイリュージョンし『試合の流れを操作する』能力によって一瞬だけ優位に立つもすぐさま対策される。
窮地に立たされた仁王はついに切り札を使うことを決意。
「これが最期のイリュージョンじゃき」
そして現れたのはかつてデューク渡辺と苦楽を共にしたフランス最強の男、カミュ。運命のいたずらにより最後までペアを組むことの出来なかった幻のダブルスが、こうして実現することとなった。
『破壊』と『愛』が共鳴し合い、『創造』へと昇華する。
一度消えたボールが相手の死角に出現するこの能力により勝負はタイブレークへと持ち込む。
もしや、本当に。
日本ペア(今はフランス人ペアになってるけど)が、プロ選手二人相手に勝ってしまうのか。
会場中の誰もがそんな番狂わせにどこか期待しながら、勝負の行く末を見届けようと目を見開いた。
しかし、プロはやはり窮地に立たされていてもプロ。
ダンクマールの『巨象』とベルティの『AI』の能力が能力共鳴(ハウリング)を起こし、全ての死角をも感知・共有できる究極の視点、『衛星視点』に目覚める。
これにより力は五分と五分に。
だが日本ペアの方が消耗が激しい。このままでは……
その時、コートに謎の人物が現れた。
いやマジで誰なんよ。
その正体こそ、我らが日本のジョーカー。仁王雅治だった。
というのも、ベルティの『AI』の能力は対戦相手のデータを参照しどんな技を繰り出そうと時間経過によって対応されてしまう。そのため彼からポイントを取るには初見の強力な手札を切ることが必要不可欠なのだ。
だが日本ペアは全ての手札を使い切り、仁王も自慢のイリュージョンを全て出し尽くしていた。
もうこれ以上、ベルティのデータにない初見の手札なんて残っていない。そう思われた時、人々は気づいたのだ。
そうだ。まだ、一人だけいる。
唯一誰にも自分のテニスを見せたことのない……
『コート上の詐欺(ペテン)師』が——
いきなり素顔を晒すのが恥ずかしかったのかな?
何故か一旦アラメノマを経由して登場した仁王雅治本人。
ちなみにアラメノマとは過去に桃城武を精神崩壊させたやべー奴らである。
そうして満を持してコートに降り立った一切の情報を持たない選手。仁王雅治。しかし彼のレベルではそもそもプロ選手に対して有効打を放つことは難しい……。
それでも決して諦めない詐欺(ペテン)師、仁王が放った渾身の技。
それはかつて乾貞治が悪夢の中で幻視した、幻の一撃であった。
自分自身のテニスを晒さず、いつも誰かのテニスを隠れ蓑にしてきた彼。しかしだからといって、『勝ちたい』と願う気持ちが本物の選手たちに劣っているだなんてことは、決してない。
彼は心の底から、勝ちたいと願っていた。
本物と同じように。あるいは、本物よりも、強く、強く——
そんな彼の願いを乗せた魂の一撃が天高く跳ね上がり、やがて重力に従い落ちて来る。
果たしてその先に待ち受ける、勝負の結末とは……。
個人的にマジで好きな試合なので、私の口からは勝敗を告げたくありません。
結末は自分の目で確かめてみてください。
後編へ続く
今回は私の大好きな漫画、新テニスの王子様の『ドイツ戦』を振り返ってみました。こうして振り返ってみると、やはりただのギャグ漫画ではないなとしみじみ思わされます。
冒頭でも話した通り、現在新テニスの王子様最新話では世界大会編決勝である『スペイン戦』が連載されています。作者本人自らテニスの王子様の中でもベストバウトになると宣言している大注目の一戦。その歴史的結末を逃すことなく目撃するためにも、ドイツ戦後半もしっかりおさらいしていきましょう。
ちなみに私の推しは仁王雅治と幸村精市です♪
じゃあさよなら。