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MADE IN SSAR(ソ連) ホフノマ塗の火の鳥

戦前の日本では、絵画や彫刻など西洋アカデミーによる上からのエリート主義的美術の受容と、児童画や農民美術等の民衆による、民衆のための西洋美術受容の異なる美術受容・教育がなされました。
大正期、その下からの西洋美術受容を進めたのが山本鼎です。
彼は、ロシアから自由画教育や農民美術を学びます。
日本の下からの西洋美術受容を支えたのが、ロシアであり社会主義国家ソ連の美術だったんですよね。

現在、ウクライナに軍事侵攻をするロシア。
私は、そんな国の姿に蓋をせず、観ていきたいと考えています。
そのため、そういった日本に影響を与えたロシアでありソ連の作品を集め、紹介していきたいと思います。まぁ、できる範囲でね。

で、まず今回紹介するのは、ロシアの民芸雑貨、ホフロマ塗りの器です。

現在も作られている木製漆器ですね。
スズと漆を重て塗りし、窯で乾燥させさらに塗ってを繰り返して金色に発色させます。

この器は、菓子入れですね。
朱で縁とられ、底は金色で塗られています。
裏には「MADE IN USSR」と彫られています。

また、包み紙が残っており『満州資源開発紹介』『大興股份有限公司』『満洲土産品陳列所』『新京駅前』の文字が読めます。

満州の大興股份有限公司という会社によって販売されていた、お土産品だったようです。
満州でソ連製品を買って、日本に持ち帰った方がいたのでしょう。
戦争末期の混乱時には、そんなこと難しかったでしょうから、昭和の一桁あたりかもしれません。
もしかしたら、この器を参考に日本で新しい作品が生まれたかもしれませんね。

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