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馬や鹿になってしまいそう


誰にも言えない秘密の時間を
あの人と二人で
ずっとずっとくっついて
長く長く過ごしてみた

いつもいつも
もっともっとずっといたいと思っていたけど
それでも
こんなにいたらきっと飽きてしまうだろうと
そんな予感もしていたけれど

長く長く過ごした時間に
飽きる隙など無くて
濃密で、甘く
ちょっとだけ後ろめたい
やばい時間に満たされた

それはまるで
動物的で
それはまるで
思考を止めて
それはまるで
欲望だけで

欲しいものだけしかいらない世界で

もうこのまま 
バカになってしまいそうなほどに
深い穴に落ちていくような
這い上がれなくてもいいと
落ち続けることが快楽になりそうな
ダメな二人を作ってしまった

このまましばらく
落ち続けてしまいたいけど

現実という苦い世界が
二人の邪魔をする

当たり前の毎日に戻りなさいと
背中を叩くのは誰?

靴を履きなさいと
急がせるのは誰?

落ちていくのも自分なら
戻らせようとするのも自分

わかっている
バカになどなりきれないことが

ダメな二人は
元の世界に
ダメじゃなくなるために
ゆっくり離れて
戻っていくしかないのだ

わかっているけど
バカになれた長い長い時間には
嘘は一つもなかったから

それをしあわせという
言葉に変えて繰り返す

しあわせ?
しあわせだったね

またいつか
またいつかと、、、



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