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マジで届かないBL「君には届かない。」がドラマになると8話で届いてうれしい。

原作は3巻まで読んでいたのですが、私が死ぬまでに君に届く気がしなくて挫折してしまった漫画のドラマ化。
焦ったさともどかしさと牛歩で近づく幼馴染、ヤマトとカケルの見守りBLです。ちなみに原作は7巻で届いたらしいです。おめでとう!ヤマトとカケルと7巻まで見守り続けた読者のひとたち…


このカケルは私が一生見守るが。

なんやこの子犬ちゃんは。はまり役すぎだろうが。
カケルの素朴さ、純粋さ、無邪気さ、ちょっと抜けてるところ、自分に自信がなくてお人よしで優しくて困っている人を放っておけないすごくすてきな子っていう要素を全部兼ね備えちゃってるやろがい。
演じているのは超特急の最年少メンバー、柏木悠かしわぎ はるくん。好きな食べ物はチョコレート。今すぐ広辞苑の”かわいい”の部分に追加するべき案件。

かわい‐い
かはいい 【可愛い】
《形》
1.(小さくて)愛らしい。「-子ねこ」。小さい。
2.柏木 悠のこと。

主人公の芦屋 架あしや かけるは平凡な高校生。明るくて友達にも好かれていて、幼なじみのヤマトともすごく仲良しで親友なのですが、あるヤマトの発言によって少しずつヤマトを意識するようになっていきます。

柏木悠演じるカケルの何がたまらんかって、ヤマトが自分を好きかもしれないってずっとぐるぐる考えてるときとか、ヤマトが何を考えてるかわからなくてもやもや悩んだりとか、全然煮え切らないヤマトの一挙手一投足にブンブン振り回されて一喜一憂して動揺したり困惑したりする表情、仕草、動き全部すべてことごとく細大漏らさずかわいいのだ。
ヤマトを意識しすぎて背筋ビーンなったり、雨の日にヤマトの妹のミコトちゃんに図星をつかれて足を滑らせたり、真面目な顔してるのに寝ぐせのような癖っ毛が風でふわふわ揺れたり、そんなぎくしゃく演技をさせたら柏木悠の右に出る者はいないかもしれない。ぎくしゃく演技って何?
そして悠くん本人が19歳という年齢もあってか、制服姿も違和感なくちょっと大きめの学ランがより可愛らしさを引き立てていたと思います。

ヤマトが大好きで、ヤマトの気持ちに真っすぐ向き合おうとするカケルはとても清々しくてかっこよくて、そしてヤマトに釣り合う自分になろうと努力する姿も素敵でした。


原石って磨かなくても光るんだ。

初めて見たので原石かと思ったんですけど仮面ライダーとか結構いろいろ出演してるんですね。演じているのは前田拳太郎くん、劇団EXILEのメンバーらしい。名前に拳(こぶし)入ってるのかっこよいですね。睫毛がペルシャ絨毯くらいあります。

カケルの幼馴染、大原 倭斗おおはら やまとは成績優秀、スタイル抜群、女子の憧れの的。人見知りで無口なので周囲からは不愛想で冷たいと誤解されていましたが、カケルのおかげでその印象は変わっていきます。
でもヤマト本人は周囲のことなどどうでもよく、カケルさえそばにいればいいカケルガチ勢。カケルにときめく度にスローになってキラキラしたものを飛ばします。

ヤマトのカケル愛が一番わかるのが、主題歌になっているHi-Fi Un!cornが歌う「U&I」の歌詞。

♪叶うならどうか一秒だけ
何も聞かないで 隣に立って
他に何も望みはしない
これ以上は言えない
U&I U&I

♪夕焼け黄昏(たそがれ) 歩く帰り道
二つ並ぶ影の間にある距離が切ない
何気ない仕草も なぜか眩しく
君の全てを独り占めしたい でも言えない

言えよ。
歌詞の通り、子どもの頃から片思いで、自分の気持ちをなかなか伝えられないヤマト。そのくせカケルが女の子と二人でいるのを見かけたら腕ひっぱってって死角で抱きしめたり、「俺はカケルがいれば…」みたいなこと言ってカケルを戸惑わせるし、それで伝えるつもりはないなんて、そんなの…っカケルの気持ち、考えろよ……ッ!

好きです付き合ってください。

すみません、ついうっかり私が告白してしまいました。控え目に言って顔面が球根ベゴニア(世界一美しい花)。
時々マジでハ???????って思うくらい美しいときがある。それは必ずカケルを想っている時なの最高。
言えないのは、カケルを想うからこそ。カケルが大事だからこそ自分の気持ちに蓋をしてきたヤマト。だけどどうしようもなく焦がれてしまうヤマトの気持ちが言葉や表情から痛いくらい伝わってきます。
前田拳太郎くん自身は24歳らしいのですが、ちゃんと高校生の初々しさだったりまだ未熟な感じ、未完成の美しさのようなものが見えて素晴らしいなと感じました。
あとこれは気のせいなんですけど、時々めちゃくちゃしっかり24歳に見えるのでその時は壁に頭を打ち付けて目を覚ましてから見るように心がけています。


脇役が活躍しすぎてもう主役

この話、正直言って彼らの活躍がなければ一生届きません。
2人がうだうだしてたら必ず現れて、背中を押すどころか肩組んでゴールまで連れてく勢いでアドバイスして去っていきます。
特にクラスメイトの保坂。なんか全部分かったような顔して全部分かったようなこと言って全部分かっててすごかったです。

カケルに冷たくして避けてしまったヤマトに、

人を好きになるって、厄介だよね
自分の嫉妬深さとか 身勝手さとか
知らない部分が見えちゃう
でもさ そういう自分の不甲斐なさをぶつけるのは
相手じゃなくて自分なんじゃない?

保坂の名言①

ヤマトの気持ちになんとなく気づいてるけど、確かめることで今の関係が壊れてしまうのではないかと不安なカケルに、

何もしないからって
その人との関係が変わらないとは
限らないんじゃない?
気づかないふりとか 何かを誤魔化してる時点で
すでにもう変わり始めてるんだよ

保坂の名言②

なんなの?
どっかで見たことあると思ったら、日本BL「ジャックフロスト」で当て馬だった彼でした。
その時も思ってましたけどやっぱりかっこいい。特に今回の保坂役はチャラくて大人びた感じがとても似合っていて、役の振り幅が広い役者さんだと思いました。
つまり何が言いたいかっつーと、早く主役のBLください。


青春もだもだキラキラ成長BL。

もう全身で、全身全霊で、持てるすべての力でもって恋をするふたりが眩しくかわいらしいドラマでした。観てよかったです♪
原作のいろんなエピソードをうまく詰め込んでまとめられていて観やすかったし、全8話が私としては丁度良い長さだった。多分これ以上もだもだしてたらブチギレてふたりの間に割り込んでって「La La La Love Song」を熱唱してしまってたと思う。

原作はマジでホンマに本当にゆっくりとふたりが近づいていく成長物語なので、見守ることに実績と自信アリの方におすすめの作品です。その後でドラマを観てもきっと満足できると思います。今適当なこと言いました。
見守りには自信がない短気なお前は、ぜひドラマでキラキラピュアな青春BLをお楽しみください。

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