“繊細さん”なんて美化しないで
HSP。ハイリーセンシティブパーソン。
病気や障害ではなくあくまでも“性質”なのがなんとももどかしい。いっそのこと疾患と認定してほしい。
程度は違えど0の人よりは確実に生活や人生に支障が出ているのだから。
HSPのことを調べると“繊細さん”“人の気持ちがわかる優しい人”“周囲の変化によく気づく”などと言われていることが多い。
ちょっと最初に言わせてください。
うるせーーーーーーーーーーーーーー!!!!
気づきたくなくても自然と入ってくるし、気づいてしまったらなにも思わないわけにもいかないし、言い方がキツイなとか、今の傷つけてないかなとか、もっと適切な伝え方があったんじゃないかなとか、音や声が大きいなとか、これらをずーっと反芻してるんです。とにかく日々神経を擦り減らして毎日HP0になって帰ってくるんです。
それを長所と言われたり、ポジティブ要素として捉えられるのが個人的には本当に嫌で。
良く捉えようとか良く思ってもらおうという意図はわかるんですが、圧倒的にマイナス要素のほうが強いんですよ。自分にとってまったくポジティブではない。
ただ“気づくこと”が評価されて今私はこの仕事ができているし、“人の変化に気づき寄り添えること”で任せてもらえている業務もたくさんあるのが事実。だからこそ悔しい。私がまだポジティブに捉えられる領域に達していないだけなのだ。
その代償に毎日絞りカスのようになって帰ってくる。HSPは己を削って生きているのだ。いつか逆転する日はくるのだろうか?
私がHSPの存在を知ったのは2年ほど前。
その頃は聴覚過敏がひどかった。
生活音でいうと、お皿がカチャカチャ鳴る音、扉を閉める音、電子レンジ、ドライヤーの風音の奥にあるキーンとする音、動画、咳。
外ならまだ外モードの自分だし、音がするのは当たり前という認識があるため、そこまで過敏にならない。
とにかく室内で耳に入ってくる音や声が全部ボリューム100で聞こえてくるのだ。
嫌でも人の会話が詳細まで聞こえてくるし、その内容がネガティブなものであれば自分も気分が落ち込んでしまう。
そこでGoogleで“聴覚過敏 病気”と調べてみた結果、辿り着いたのがHSPだった。
セルフチェックができるサイトがあり、やってみると全部当てはまる笑。こんなにわかりやすい結果はあるのかと笑ってしまった。
◆こちらのクリニックの説明とチェックリストがわかりやすいので、気になる方は参考にされてみてください。
◆大人になった今でも影響が出ている性質と対策
・他人と自分の気持ちの境界線が薄い
・人や物に感情移入しやすい
⇨この二つはもう見て見ぬフリをするorこの性質を存分に活かして相談役になる、の0か100。後者ができる元気があるときは後者寄りだったが、近年はもっぱら前者。だって普通の人は気づいてないんだもの!という開き直り(もちろん後々まで引きずる)
・怒ったり本音を言おうとすると泣いてしまう
⇨感情がMAXから30%くらいになるまで待つ。それで通り過ぎることならよし、そうでない時はもう仕方なく泣きながら話す。情けなさすぎる。
・教室に近い環境に長時間いることが苦痛
⇨仕事に関してはデスクワークのみではないのと、大抵の会議はそれなりに責任感をもって担当している業務に関するもののため集中できる。興味のない内容は大抵出なくても良いものなので、いっそのこと参加しない。
・声が大きい人が苦手
⇨近寄らない。無理です。子供も苦手なのでたくさんいそうな所には行かない。
・一人で静かに過ごす時間がないと動けなくなる
⇨休日二日の内、予定を入れるのは半日だけ。あとは自宅で過ごすか病院やサロン系の予約だけにする。極力人と接しない。
・ショッキングなニュースや映像がいつまでも頭に残る
⇨ミュート機能を駆使。テレビは見ない。同じ理由で映画やドラマなども移入しすぎてしまうため、ガッツリ恋愛系や引っ張られそうな内容のものは見ない。
・聴覚過敏
⇨アラームの音楽を自分が不快に感じないものか音なしバイブレーションに設定。自宅では一人で過ごせるように予定を調整。テレビはつけない。YouTubeは基本的に音量4とか。たまにドラマを見るときは字幕ありにして音量小さめ。家電は音で選ぶ。過敏な時は耳栓をして過ごす。
その他ツール的なものだと、イヤホン・マスク・帽子で周囲の情報を遮断する。
ただ外でイヤホンをつけていて完全に遮断されるのも怖いので、かろうじて音楽が聞こえるくらいにしている。
ちなみに家はマンションだが、防犯・防音・最上階というのを必須条件で決めたため、両隣に子供やペットがいても気になったことがない。
ここまで書き出してみて思ったが、やはりHSPは生きづらい。対策をするにも少なからずお金がかかる。
疾患認定してください!!