かいぞく、そらをとぶ
「あー、おれもそらをとべたらいいのになー」
海風アレルギーの海賊は思いました。
「そうだ! 船をやまのてっぺんまではこんだらそらをとべるはずだ!」
親分を慕っているこびんたちはいっせいに船をやまのてっぺんまではこびます。
「おいさ! えらさ! ほいさ! ほっ!」
ついにやまのてっぺんまでふねをはこんでしまいました。
「よし! おまえら! ふねをおせ!」
するとどうでしょう。やまのてっぺんからすべりおちたふねは海に着水、
そのはんどうでそらにとんでいったのです。
「おれ、そら、とんでる」
海賊はいいました。
「よし! おまえら! もっとはやくだ! ふねをこげ!」
こびんはいっせいにふねをこぎました。
しかしどうでしょう。そらにはこぐものがありませんでした。
「おや!?」
海賊はじゅうだいな事実に気が付いたようです。
そうしたところ、ふねはいっきに海に向かっておちはじめました。
「うっひょーー」
海賊は大喜びです。まるでジェットコースターみたい。
でもあぶない! うみに激突する!
その時です。
船は潜水艦に変身し、地底10万海里まで一気に潜りました。
「ふふふのふ」
この船はじつは潜水艦だったのです。
「あーおもしろかった」
海賊はきょうもへいわです。
おしまい。
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