【詩】前髪
長い前髪にあなたの手が触れてわたし
遮られていた視界が一気に光を持ち始める
開けた視界、その中心にあるべくしてあるかのようにあなたは佇んでいて
わたしのことを覗き込んでいた
綺麗な目してるねって
宝石みたいだねって微笑んだ
慣れないことにきっと自分でも想像がつかないくらいに目は泳いでいて
それでも、どうしようもないくらいに嬉しかった
あなたの綺麗な瞳が常になにかを捉えているのと同じように
わたしの目もなにかを捉えてるんだって
それが嘘じゃないんだって
あなただけは認めてくれるんだね
わたしの見ていたものを肯定してくれるんだね
白状します
ずっとあなたのことを見ていました