【詩】世界
あなたの世界だけがすべてではないんだ
そんな風に声を荒げながら言ってくるきみはきっと、どこまでもきみの世界だけがすべてだと思ってる
奇遇ですねぼくもなんですぼくもぼくの世界だけを正しいと思っていますだってぼくはきみと同じ眼をもってるわけではないし今すぐきみになることなんてできないしぼくは永遠にきみから見えている風景を目にすることができないからすべてではないってどんなに言ってもぼくに見えているものがどこまでもぼくのすべてできみの世界なんてどこまでもぼくの外側にあるものだから、だから。
世界が終わるときに見る夕日はきっととてつもなく美しいのだろう
誰にも否定されることもなく
最後の最後に自分のためだけに見る世界はきっとどこまでも澄んでいて
それでいて煌めいている