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[詩]「命の価値」

早朝


思い出を歩く

路上の光


片隅にある

暖かな記憶


あの故郷が

寂れていく


都会でも


田舎でも


大人になったら


あの景色は

もう見れない


焼き付いた

フィルムに


残るだけ


優しい

風が吹く


親しんだ

公園のベンチ


腰を下ろして

思いを馳せる


過去を生きて


今を生きて


そして


未来に生きていく


私達の記憶


初めて


友達と遊んだ

あの日も


初めて


自転車に

乗れたあの日も


初めて


転んだ道端で

泣いたあの日も


きっと


普遍的な

僕らの記憶


命の価値は

生きること


誰かに残る

記憶の欠片


大それた物じゃ

なくてもいい


大したことも

出来なくていい


生きて


幸せを

謳えたなら


きっと


大人になって



帰省した故郷を

巡ってみたり



昔ながらの

食事をしたり



祭りの会場で

花火を見たり


深夜


懐かしい

ゲームの


リメイクに

触れたり


それだけで

いいんだ


それで


きっと


この先の未来に

期待できる


だから


目を瞑る


今の私は


確かにそう

信じているから




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