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カナダで挙げた結婚式〜準備編・カナダ人にメイクをお願いしたら〜
10月中旬にカナダで結婚式を挙げた。
まだ日本の結婚式に行ったことがないため、日本とカナダを比較をするのは難しいのだが、個人的におそらくカナダオリジナルであろうと思う点に焦点を当てて結婚式の思い出を振り返っていきたい。
長くなったので2部に分け、今回は準備編について書いていきたいと思う。
ウェデイングパーティーとリハーサル
先日、「人生初のカナダ人の結婚式」という記事でも少し書いたのだが、日本の結婚式との大きな違いにウェディングパーティーの存在がある。
新郎新婦それぞれに一番仲が親しい友人もしくは兄弟としてグルームズメン、ブライズメイドがつくというスタイルだ。
彼ら彼女らは特別何かをするという訳ではないのだが(新郎新婦の希望スタイルによって異なる)、新郎新婦を華やかに引き立てる役目として、セレモニーでは新郎新婦と共に前に立つ。そのため、セレモニーの入場では、先に新郎が牧師、グルームズメンと共に教会の後ろから前に並んで入場し、後からブライズメイドがそれぞれ花束を持って入場する、そして最後に新婦が登場という流れになっている。
一応、入場の時の行進のタイミングやウェディングパーティーの立ち位置があるので、結婚式前日には牧師やウェディングパーティーたちが教会に集まり、リハーサルを行う。
そしてその後は、みんなでディナーに行く。
今回は旦那さんの実家にみんなを呼ぶ形でパーティーが行われた。ウェディングパーティーはもちろん、それぞれのパートナー、新郎新婦の家族などが大集合し、総勢20名ほどのかなり規模の大きいパーティとなった。
そんな訳で、カナダの結婚式はこの前日のリハーサルから始まっているような感覚だった。
前夜、当日の朝は全くの別行動
私たちの結婚式では、当日のセレモニーで新婦が入場する時までは、新郎新婦はお互いに一切顔合わせをしないスタイルをとった。
そのため、前日のリハーサルが終わった後は、新郎含めグルームズメンは近所のAirBnbに泊まり、新婦含めブライズメイドはそのまま旦那さんの実家で泊まって別々の夜を過ごした。
カナダ人にメイクをしてもらったら…
当日の朝は緊張とワクワクでいまいち熟睡できず体の重さを感じながら目覚めた。
しかし、そんなことを言っている暇はない。
朝の7時からご近所さんのヘアリストさんがやってきて、私のヘアセットが始まった。
旦那さんの家でやっているので、もちろん前鏡などなく、ヘアリストさんは時々前からの様子を確認しながら、どんどんヘアセットを進めていく。
私、ブライズメイドの3人、そして私の母と義理母の6人のヘアセットが7時から12時30ごろまで行われた。
続いて9時半からメイクさんがやってきた。メイクは私と母、義理母にしてもらうことになっていた。
もちろんメイクさんもヘアリストさんと同様、前鏡はない。
朝イチにヘアセットを済ませ、母がメイクを受けているのをちらちらと見にいく。
やはりカナダ人メイクということで、何だかきついアイラインが引かれている。
まあ、私の母は元々童顔で目がマイルドなので多少メイクが強くてもいい具合にバランスが取れていた。
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![](https://assets.st-note.com/img/1700884419238-qsPJwcKFUf.jpg?width=1200)
そして、いよいよ私のメイクの順番が回ってきた。
どぎついメイクにならないように理想のイメージ写真を見せて、入念に希望のスタイルを伝える。
私が強調したのは、マイルドに、でも大人っぽく。
メイクさんの彼女はOK!OK!と返事をし、軽やかにまるでキャンパスに絵を描いていくかのようにメイクを施していく。
彼女の手慣れた様子から、私は絶大なる信頼を彼女に置いてはいたものの、なんせ前鏡がないため自分の顔が一体どうなっているのか全くわからない。
そのため、私の横で椅子に座って見ている母親か時々ふらっと見にくる友達の反応が頼りだった。
時々母や友人に大丈夫そうかアイコンタクトを送ってみる。
少し不安げな私に彼女たちはうんうんいい感じと頷いてみせる。
そんな彼女たちの反応に私はすっかり安心し、完全にメイクさんに全てを委ねて、終始リラックスしてメイクを受けた。
メイクさんはとても優しく、日本に興味を持ってくれているようで会話も弾んだ。彼女と話していると、自然と結婚式前の緊張も和らいだ。
いよいよメイクも仕上げに入る。
メイクさんはBeautiful! I love it!を連呼して大満足の仕上がりのようだった。
そして、彼女は、さあできたわよと自信満々に私に手鏡を渡す。
私はここにして初めて自分の顔を見た。
え、、、
びっくりしすぎて言葉を失った。
2度どころじゃなくて3度見した。
「ナ、ナ、ナイス サンキュー」
引き攣る顔で精一杯の愛想笑顔を作る。
(え、やばいやばいどうしよう、いやこれどうするん。まって、一部始終を見ていた母はなぜ何も言わなかった!?)
脳内ではプチパニック。
メイクさんはというと、私のそんな様子に気づく素振りもない。
メイクさん的にはアジアンガールが一番映えるメイクをしたと思っていそうで、ちょっといい?と完成した私の写真をあらゆる角度から嬉しそうに撮る。
もう一度冷静に大きな鏡で見てみたらまた違って見えるかもと、メイクさんにもう一度サンキューだけ伝えて、私は慌てて部屋にかけこんだ。
しかし、私の期待とは裏腹に、大きな鏡で見ればなお鮮明にこのメイクがまずいということがよくわかった。
真っ黒に凛々しく形取られた眉。
分厚いだけにとどまらず目尻斜め45度でしっかり吊り上げられたアイライン。
これでもかとビンビンに黒くガッチガチに固められたマスカラ。もはや直角90度にまつ毛が吊り上がっている。
心持ち、私が希望していたマイルド感を取り入れてくれたのであろう上下瞼のピンクのアイシャドウ。しかし、全く周りのメイクスタイルと調和していない。
がっつり頬を浮きぼりにしている頬のシャドウ。
私に言わせてみれば、それは花嫁というよりはアジア代表のシンクロメンバーみたいだった。
これはまずい。
旦那さんが、私のファーストルックをとっても楽しみにしてくれているのを知っているだけに、この顔では登場できないと絶望した。
とりあえず、めそめそしていても、ない時間が過ぎるだけだと、友達と母親のところに駆け込んだ。
彼女たちは、蒼ざめている私を全力で励ましながら、必死にマイルドなメイク、特にアイメイクで検索し、私の理想に近いメイクの写真を探し出してくれた。
今更あんなに親切で素敵なメイクさんにメイクが気に入らないからやり直してほしいとお願いするのは気が引けたが、人生に1度しかない大事な日なんだからと勇気を振り絞った。
この黒いはっきりした眉が嫌、どぎついアイラインが嫌、上下瞼のピンクのアイシャドウが嫌、ただ、リップの色は最高と正直なことを全部伝えた。
そして友達が探し出してくれたメイクの写真をもう一度ちゃんと見せながら、「マイルドな柔らかいイメージで!」を全力で強調し、嫌なところを全部やり直してもらうことにした。
有難いことに、彼女は本当に嫌な顔をせず、もちろんよと快くやり直しをしてくれた。
私の理想としたメイクはどうやら彼女のイメージするアジアンガールの理想のメイクではなかったようだけれど、無事にメイクが終わり一安心だった。
やっぱり、日本人のメイクに慣れていない外国人にお願いする時には、自分の希望は正確に、そしてしつこく何度も相手がそれを理解しているか確認するぐらいの勢いでお願いしないといけないことを痛感した。
花嫁は式に遅刻するもの!?
そんな風にメイクの直しをしたり、私の友達、母たち含めみんなの準備が整うのを待っていたらなんやかんやで予定の出発時間を大幅に過ぎた。
式の時間が迫るにつれ緊張するし、時間はないし、車に積まないといけない荷物は多いやで、最後は何が何だかわからずバタバタでみんなが車に乗り込んだ。
ぎりぎり式に間に合うか間に合わないかのところを、やや飛ばし気味で義理の父が運転してくれる。
緊張感漂う車内の中、式場までの道を1/3過ぎるかすぎないかのところでブライズメイド用のブーケを家に忘れてきたことに気がついた。
私は最悪ブーケはなくてもいいんじゃないかと思ったのだが、義理父母は口を揃えてそれは絶対に取りに帰らないと、と来た道を引き返して取りに帰ることになった。
それほどにに、ブーケやブライズメイドが結婚式の花形としてカナダの結婚式では重要なのだということに驚いた。
ちょっと式に遅れるではなく、大幅に遅れることが決定し、ややではなくもはや飛ばしている車内の中で、ちょっと前に義理の母が、花嫁はみんな式に遅れるものだからみんなその心づもりでと言っていたことを思い出した。
その時は、旦那さんと共に何言ってるの?と意味がわからなかったのだが、まさしくこういうことかと義理母の意味したことを心から理解したのだった。
もし将来自分に娘ができて彼女が結婚式を挙げるならば、私は義理母と同じことを言うだろう。
飛ばしたおかげでなんとか20分遅れだけで済んで式場に到着した。
式を行うのは小さな教会なので、待機する部屋はなく、グルームズメンや牧師がドアの前で入場の待機をしている。おそらく旦那さんも一番手前にいるのだろう。
なんせ見られてはいけないので私は車の中でできるだけ身を伏せて隠れていた。
。。。。。
続きは次回に書いていきたいと思います。
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