理想の「年末」を迎える方法
さてさて新年が明けて早くも三日が過ぎようとしているが、いかがお過ごしだろうか。
ぼくはと言えば、昨日は、友人が開く恒例の書き初め大会に参加した。今年をどんな一年にしたいのか、あれこれと頭を悩ませ、えいっと心を決めて書き上げる。ぼくが選んだのは「引き算」だった。
新しい一年というと、ついつい新しいことに手を出したくなってしまう。もちろん挑戦という意味では歓迎すべきことだ。ただ自分自身に話を限った場合、今年一年はこれまでやってきたことをギュッと絞って成果を出したい。
だから、あれこれと手を出すのではなく、「本当に大切なもの」「本質的なもの」に集中したい。そのためにも余計なものはどんどん減らしていく必要がある。
ということで「引き算」を選んだのだが、この一連の思考過程を通じて思うところがあった。ぼく自身の記録として、そして、少しでもみなさんの参考になればと思い、書き留めておこうと思う。
思考を凝縮させる
書き初めと言っても、ぼくたちが使っているのは半紙。書道の練習で使ったB4ほどの大きさの例の紙。当然、書ける量が限られている。多くても6文字程度が限界だ。
そこに今年をどんな一年にしたいのかという思いを集約する。なるべく多くの想いを一つの言葉に込めるよう思考を凝縮する。そのためには具体と抽象を何度も行ったり来たりして、言葉を磨く必要がある。
決して楽な作業ではないし、サボろうと思えば、いくらでも手を抜ける。ただ苦労して搾り出した言葉は、やはり自分の心に響くものになる。
目標になる
そのような過程を通じて決めた一語は当然ながら簡潔でインパクトがある。だから目標とするのに最適だ。
これからの一年、決してうまく行くことばかりではないはずだ。迷い、そして余計なことに手を出したくなることもあるだろう。でもそんなときこそ、この一語を思い出して、自分にとって「本当に大切なもの」「本質的なもの」に戻ってきたいと思っている。
コーチングの観点から
行動イノベーションのコーチングには、いくつか大切な質問がある。その一つが「要約すると?」「一言で言うと?」だ。
セッションを通じてクライアント自身が発した言葉を、改めて自分の言葉でまとめてもらう。これをすることで、それまで無関係だったものが繋がったり、ぼんやりしていたものが明確になる。
要は、一歩引いた俯瞰の目線で自分自身の発言を「要はどう言うことなのか」まとめてもらう。拡散していた思考を自らの言葉で凝縮するとても大切な質問だ。
今年をどんな一年にしたいのか。
毎年、京都の清水寺で発表される「今年の漢字」。2023年の漢字は「税」だったそうだ。今年の年末、一年を振り返ったとき、2024年は、みなさんにとって、どんな言葉で表現される年にしたいだろうか。
今年もまだ始まったばかり。自分自身にぜひ思考を凝縮して、自分にピッタリとくる言葉を見つけてほしい。迷ったときは「要はどう言うことなのか」と自分自身に何度も問い返してほしい。そして、1年間、その言葉を目標として掲げ、理想的な年末を迎えらえる、そのスタートを今から切ってみる、と言うのはいかがだろうか。
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