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2025年2月20日 最近の読書のこと
読了本
『いただきますは、ふたりで』
一穂ミチ,古内一絵,田辺智加(ぼる塾),君嶋彼方,錦見映理子,山本ゆり,奥田亜希子,尾形真理子,原田ひ香,山田詠美
恋と食のある風景をテーマにしたアンソロジー。
アンソロジーは飽きる事がないし、意外な作家さんとの出会いもあるから好きです。
この本は、私の尊敬する天才料理コラムニストの山本ゆりさんが参加ということで、手に取りました。
山本ゆりさんの作品はエッセイかなと思っていたら掌編小説でびっくりしましたが、すごく良かったです。
ゆかりバターのパスタ、簡単で美味しそう。
食という意味では、錦見映理子さんの小説に登場したディナーシーンが、とてつもなく美味しそうでした。
皆さん恋と食を広義に捉えていて、バリエーション豊かな作品集でした。
『警察・スパイ組織 解剖図鑑』 加賀山 卓朗,♪akira
私はスパイに関するフィクション作品が大好きで、スパイと聞くとついついワクワクしてしまいます。
各国の警察やスパイ組織を図で解説してくれるこちらの本は、階層図あり、制服のイラストあり、ドラマや映画などのフィクション作品もふんだんに紹介されていて、盛りだくさんの内容でした。
映像作品や小説がやや古いものが多いので、今から観たい!と思うものはそれほどたくさんはなかったのですが、いくつか読みたい小説も見つけられて、収穫あったと思います。
まだ映像化されていないという、ワシントン・ポーシリーズ、これから読んでみようかな。
『正義の申し子』 染井為人
めちゃくちゃ面白かったです!特に途中からは、思わず吹き出しちゃうレベルでした。
YouTuberのジョンと素顔の純、悪徳請求業者の鉄平、それぞれのキャラクターがすごく良くて、序盤ではどちらもダメな人で嫌なヤツだと思っていたのに、気付けばどちらを応援したら良いか迷うぐらい2人とも好きになっている自分がいました。
だんだん加速度が上がっていくような話のテンポや、後半のサスペンスコメディ的なノリも楽しかったです。
ややご都合主義的展開もありましたが、そこもドラマっぽくて逆に良かったかもしれません。
最高の読後感でした。
『構想力が劇的に高まるアーキテクト思考』 細谷功・坂田幸樹
この本を読み終えた今、なぜか猛烈に部屋の断捨離をしたくなっている自分がいます。
断捨離とはまったく関係のない内容なので不思議。
おそらくは『ゼロベースで考える』という事について考え過ぎて、それを実体で表現したくなったのかも。
さて本の内容ですが、『具体と抽象』を行き来する思考法の涵養からさらに展開される『アーキテクト思考』について、かなり詳しい解説でした。
真のアーキテクトになるのは難しそうですが、『ゼロベースで考える』『具体と抽象の行き来』の習慣化で、日常のちょっとした問題解決には役立てられそうな気はします。
『明けないで夜』 燃え殻
前半は掌編小説集、後半はエッセイだったのですが、掌編小説も私小説のような感じだったので、勝手ながらトータル的にエッセイとして受け止めて読みました。
昨年読んだ『これはただの夏』で初めて知った作家さんでしたが、もっとずっと以前からご活躍されていた方だったんですね。
ご自分では「自分などたいしたことない」「作家に向いていない」というような事も書かれていましたが、言葉の端々に業界人っぽい雰囲気が滲み出ちゃっていました(良い意味です)。
ただ、この本で一番印象に残っているのは、沼津の中央亭の餃子。是非食べてみたいです。
読んでいる本
『鹽津城』 飛浩隆 (40%)
なかなか進まず、7編中4つ目の短編を読んでいるところです。『最近』 小山田浩子 (50%)
これは連作短編集なのかな?(半分も読んだのに、そこに確信を持てずにいる)
改行と字下げがほとんどない、とにかく読みにくい作りになっている、その理由が知りたくて読み進めています。『カーストとは何か』 鈴木真弥 (20%)
インドのカーストについての真面目なお話。
不可触民って酷過ぎませんか?
職業選択の自由がないってどういうこと?
などなど頭に『?』を浮かべながら読んでいます。『恐るべき太陽』 ミシェル・ビュッシ (10%)
文庫ではありますが、500ページ越えの暑さに怯んで、去年の3月から積読していた一冊、ついに読み始めました。
南の島に呼ばれた、選ばれし作家の卵5名が事件に巻き込まれるお話です。『あなたには帰る家がある』 山本文緒 (10%)
山本文緒全部読むプロジェクト、4冊目です。
絶対読んだことある作品なのですが、全然内容を思い出せません。
フレッシュな気持ちで読み始めました。
購入した本
『ロイヤルホストで夜まで語りたい』
青木さやか、朝井リョウ、朝比奈秋、稲田俊輔、上坂あゆ美、宇垣美里、織守きょうや、温又柔、古賀及子、高橋ユキ、似鳥鶏、能町みね子、
平野紗季子、ブレイディみかこ、宮島未奈、村瀬秀信、柚木麻子
17名の作家さんによるロイヤルホストがテーマのアンソロジー。『スパイのためのハンドブック』 ウォルフガング・ロッツ
先日読んだ『警察・スパイ組織 解剖図鑑』で紹介されていた本です。