S.U.

趣味の読書とスタバ巡りについてpostしています。 本は、文芸書を中心に、ジャンルを問わず読んでいます。 特に好きなジャンルは、社会派ミステリーです。 読書メーター https://bookmeter.com/users/256972

S.U.

趣味の読書とスタバ巡りについてpostしています。 本は、文芸書を中心に、ジャンルを問わず読んでいます。 特に好きなジャンルは、社会派ミステリーです。 読書メーター https://bookmeter.com/users/256972

最近の記事

2024年11月15日 最近の読書とスタバ

読書のこと読了本 『ロシア文学の教室』 奈倉有里 ロシア文学の作家や作品の紹介をする本だと思っていたのですが、まあそれは確かにそうだったんですけど、思っていたのとは違って『とあるロシア文学講座を舞台にした小説』だったので、ちょっとびっくりしました。 主人公の湯浦くんが一つひとつの作品世界に入り込むシーンが面白いし、同じ教室にいる新名への恋心に本人が動揺する姿も可愛かったです。 講義の中での各作品の考察もなかなか面白かったです。 ドストエフスキー、プーシキン、トルストイなどの

    • 2024年11月10日 最近の読書とスタバ

      読書のこと読了本 『法廷占拠 爆弾2』 呉勝弘 前作で『爆弾』で、凄まじいインパクトを放っていたキャラクター、スズキタゴサクが再登場! 連続爆破テロの犯人として裁かれる立場だったので、被告人としてまた心理戦を繰り広げてくれるのかな?と思いましたが、今度は新キャラの柴咲が登場して新たな事件が勃発し…というお話でした。 今回はライブ配信を使ったやりとりがメインでしたが、それ自体にあまり目新しさを感じなかった事と、前作で感動を覚えたスズキタゴサクの話術がそれほど炸裂しなかったのが

      • 2024年11月5日 最近の読書とスタバ

        読書のこと読了本 『アルプス席の母』 早見和真 甲子園を目指す高校球児の航太郎を一人で育てた母、菜々子の物語。 個人的には、菜々子みたいに大人しく見えて実は勝ち気なタイプの人はかなり苦手なのですが、そういった好みとかは横に置いておけるぐらい、大阪の新興強豪校という設定とリアルなストーリー展開がとても面白くて、気づけばすっかり引き込まれていました。 こどもの活躍と挫折、そして成長を見守るのって、簡単なようですごく難しい事だなと思いました。 甲子園はゴールじゃない、どんな結果で

        • 2024年10月31日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『エブリシング・バブル 終わりと始まり』 エミン・ユルマズ 日経平均30万円時代の到来を予想している、というエコノミストのエミン・ユルマズさんの著書ということで、尖った意見や見方が伺えるかなと思いましたが、終始日本人にとって耳触りの良い楽観的な経済予測が綴られているだけの本に感じました。 地政学とか、目につきやすさを重視したワードチョイスもなんだかなと思います。 その"地政学"的には、米中新冷戦の果ての有事を警戒しつつ、冷戦下の両国の間に位置するという絶好

          2024年10月25日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『模倣犯 5』 宮部みゆき 1〜5巻まとめての感想です。 めちゃくちゃ読み(聴き)ごたえがありました。長かったけど面白かったです。 このタイトルは違くない?とずっと思っていましたが、終盤で意味がわかりました。『模倣犯』という言葉こそが犯人にとってフックとなるワードだったんですね。 登場人物が多く、深く掘り下げられている人が何人もいて、各々細かい心理描写がなされているので、途中までは冗長に感じなくもないのだけれど、各登場人物について理解する事の結果としてスト

          2024年10月25日 最近の読書とスタバ

          2024年10月20日 最近の読書とスタバ

          読書のこと私の好きな作家、太田愛さんの新連載が文芸春秋で始まったようなのですが(『ヨハネたちの冠』・・・タイトルからして面白そう)、連載で読むべきか、単行本の発売を待って読むべきか、本気で悩んでいます。 そんな最近の読書について。 読了本 『転がる珠玉のように』 ブレイディみかこ ブレイディみかこさんに関しては、最近の刊行本は小説が続いたと思いますが、エッセイやルポルタージュなどのノンフィクションの方が、私は好きです。 今回はご家族とのエピソードが多かった印象で、特にコロ

          2024年10月20日 最近の読書とスタバ

          2024年10月15日 最近の読書とスタバ

          読書のこと3連休が忙しすぎたのですが、効率よく読書できたかな?と思います。 秋の夜長…まだ暑いぐらいなのでそんな感じもしませんが、確実に季節は進んでいる感じ。 そんな最近の読書について。 読了本 『耳に棲むもの』 小川洋子 普通の短編集かな?と思って読み始め、2篇目のラストで、この本が連作短編集であると気付いた時はテンションが上がりました。 ある1人の補聴器セールスマンの人生が、広がったり繋がったりしていく---小川洋子さんのオリジナリティ溢れる世界観を味わえて最高でした

          2024年10月15日 最近の読書とスタバ

          2024年10月10日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『プラータナー』 ウティット・ヘーマムーン タイの小説は初めて読みました。 タイトルの『プラータナー』は欲望を意味するそうなのですが、欲望を描くための性描写が多くて、濃厚過ぎて、辟易してしまいました。 欲望のほかに現代アートと政治もテーマになっていたので、アートまたは政治に主眼を置いてストーリーを作り、その流れの中での性的シーンならば受け入れやすかったかもしれません。 ずっと視点が主人公の目線だなと感じていて、解説を読んで初めて、私小説的な小説だったのだな

          2024年10月10日 最近の読書とスタバ

          2024年10月5日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『関数電卓がすごい』 芝村裕史 この本めちゃくちゃ面白かったです。 内容というよりも著者の方の語り口が面白い。例えば『楽しい人生の秘訣は数学的適当さである』とか。 ちなみに関数電卓を使う気になったかと言えば答えはNOなのですが、関数=函という概念に(一応知ってはいたけど)納得したので、読んで損はしていない本だったかなとは思います。 最後の章でオリジナルの関数を作ろう、というのがあって、早速やってみたいと思います。本の面白さを5段階評価で付けているけど結局8

          2024年10月5日 最近の読書とスタバ

          2024年9月30日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『舞台には誰もいない』 岩井圭也 面白かったです。 各章の間に幕間のある構成や、『彼女はなぜ死んだのか?』といったテーマは、ありがちと言えばありがちかもしれないのですが、そこを強い筆力で補っている感じがしました。 作中劇、特に『落雷』に感動してしまいました。 他の作品の脚本も登場しましたが、とても引き込まれる内容で圧倒されます。 現世と相性が合わない人って一定数存在すると思うのですが、この本の主人公はまさにそのタイプ。 そうじゃない読者を引かせずに、この話

          2024年9月30日 最近の読書とスタバ

          2024年9月25日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『あの夏が教えてくれた』 アレン・エスケンス あとがきを読んで知ったのですが、既刊の作品『償いの雪が降る』の主人公の高校時代を描いた作品ということでした。 私は前の作品は未読ですが、この作品から読んでも内容的には問題なさそうです。 1970年代のアメリカで、高校生のボーディーが、無意識のうちに持っていた自分の差別心に気づくシーンが印象的でした。 差別に関する事はチラホラ登場しますが、ストーリーのメインテーマとは言えないかな。 隣人ホークの正体が明らかになっ

          2024年9月25日 最近の読書とスタバ

          2024年9月20日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『帆立の詫び状 おっとっと編』 新川帆立 エッセイ1冊目から思っていた事ですが、タイトルがダサいと思います…内容はすごく面白いのにもったいない。 出版社の方々にはもう少し考えて頂きたいです。 それはさておき、新川帆立さんは書く小説も面白いけど、本人自体が面白いから、自分について語り出すと期待通りの面白さです。 特に、アメリカで近影写真を撮った話とその写真には笑ってしまいました。 一般文芸・漫画・ライトノベルそれぞれについての考察も、なるほどと思いました。

          2024年9月20日 最近の読書とスタバ

          2024年9月15日 最近の読書とスタバ

          読書のこと読了本 『人生賭博 横浜ネイバーズ4』 岩井圭也 1作目から新刊チェックして読んでいるシリーズです。 5巻目が出てしまったので、慌てて読みました。今回も面白かったです。 地面師詐欺事件の時の弁護士さんとか、推し活事件の時のピロ吉先生とか、前の事件の時の重要人物もチラホラ登場しますし、新キャラも登場しました。 毎回、社会問題になっているネタが扱われていて、よくネタ切れにならないなあと感心しています。 ロンちゃん、そろそろフリーターが本格的に辛くなってきたようなの

          2024年9月15日 最近の読書とスタバ

          2024年9月10日 最近の読書とスタバ

          読書のこと個人的に決めていた8月の課題本『ラジオと戦争』をやっと読み終えました。 早くも今年の終わりが見えてきてしまう9月ですが、源氏物語現代語訳と辻村深月作品完読も終わりが見えてきました! そんな最近の読書について。 読了本 『なんどでも生まれる』 彩瀬まる なんと鶏(チャボ)目線の小説でした。 心に風邪をひいてしまった青年に寄り添うチャボの『桜』という設定、ちょっと無理はあるけれど、ほっこり感の演出という意味では、桜ちゃん良い仕事していたと思います。 読み終えてから

          2024年9月10日 最近の読書とスタバ

          2024年9月5日 最近の読書とスタバ

          読書のこと9月に入っても読書がイマイチ進みません。 そんな時はAudibleを聴いています。 そんな最近の読書について。 読了本 【再読】『白鳥とコウモリ』 東野圭吾 今年、文庫化されて再注目されていることもあり、再読しました。 初読の時はものすごく感動した記憶があったのですが、テーマが殺人事件の被害者遺族と加害者家族、両方の苦悩であること以外全然内容を覚えていなくて、再読でもすごく面白かったです。 被害者と加害者の逆転劇、お見事でした。 今回読み終えて思うのは、真犯

          2024年9月5日 最近の読書とスタバ

          2024年8月31日 最近の読書とスタバ

          読書のこと今日で8月も終わりですね。 全然読書が捗らない夏終了!明日からは、読書の秋到来です。 そんな最近の読書について。 読了本 『扉の向う側』 ヤマザキマリ 以前読んだ『国境のない生き方』が良かったので、こちらのエッセイも読んでみました。 ヤマザキマリさんがこれまでの人生で出会った人々とのエピソードを紹介するエッセイで、ご本人自体がなかなか波瀾万丈な人生を歩まれていることもあり、出会う人も国籍・性別・年齢など多種多様で面白かったです。 この本では時系列という概念は

          2024年8月31日 最近の読書とスタバ