小学生がプレゼンをする効果 (4)
こんにちは。
今回も前回に引き続いて、小学生の子どもにその日の授業内容をテレビ電話で説明してもらい、それに対して大人の聞き手が質問、フィードバック、アドバイスを行う活動が及ぼす効果をお伝えします。
どうかお付き合いください。
テレビ電話を使うことのメリット
テレビ電話を使うことで、子どもは自宅というリラックスした環境で学校で学んだ内容を振り返り、アウトプットする機会を得ることができます。
たとえば、授業が終わった後、リビングでくつろぎながら、その日の算数の授業で学んだ計算方法を家族に説明する場面を想像してみましょう。
子どもにとって、学校とは異なる環境で学びを整理し直すことで、記憶が強化され、理解が深まります。
画面を通じたコミュニケーションは、対面に近い感覚をもたらします。
顔を見ながらのやりとりができるため、大人の聞き手が子どもの発表に耳を傾ける姿勢を示しやすく、子どもは
「自分がちゃんと聞いてもらえている」
と感じます。
たとえば、子どもが国語の授業で読んだ物語について発表しているときに、聞き手がうなづきながら聞いてくれたり、驚いた表情を見せたりすると、子どもは話す意欲がさらに高まります。
こうした親密なやりとりが、自信をつけるきっかけになります。
ここでは、表情やジェスチャーを通じた反応が重要です。
たとえば、理科の授業で学んだ「植物の成長」について子どもが説明しているとき、聞き手が
「へぇー!」
と驚いた顔をしたり、親指を立てて
「いいね!」
のジェスチャーを見せたりすることで、子どもは
「ちゃんと理解してもらえた」
と感じます。
このように、ただ話すだけでなく、聞き手相手の反応が視覚的にわかることが、子どもにとっての安心感やモチベーションにつながります。
さらに、テレビ電話では会話の柔軟性も高まります。
たとえば、子どもがその日学んだ歴史の出来事を説明しているときに、聞き手がその内容に関して追加の質問をすることで、子どもが知識を深めるチャンスが生まれます。
「それって、どうしてそうなったの?」や
「他の国ではどうだったんだろう?」
といった問いかけは、子どもにとって授業内容を単に繰り返すだけでなく、思考を深める機会となります。
実際の例として、ある子どもが算数の授業で学んだ分数の計算について、家族に説明していた場面を考えてみましょう。
子どもが「1/2と1/4を足すと、どうなるか知ってる?」と説明を始めた時、相手が画面越しに「それってどうやるの?」と興味を示し、子どもが自信を持って計算の過程を説明しました。このやり取りを通して、子どもは単なる暗記ではなく、実際に他者に教えることで理解を深める体験を得ました。
テレビ電話は子どもが自主的に学びを整理し、発信する場でもあります。
例えば、社会の授業で学んだ内容をまとめて発表する際、子どもはその日の授業をもう一度振り返り、どこが重要だったのかを自分で選び取る作業を行います。これにより、自然と要点を整理する力が身につきます。
さらに、家族から
「それはどういう意味?」
といった質問を受けることで、答えを考えながら、自分の理解度を確認することもできます。
このように、テレビ電話は対面に近いコミュニケーションを可能にし、子どもが安心して発表できる場を提供します。
また、相手の反応をリアルタイムで感じられることで、子どもはより自信を持って学びをアウトプットし、理解を深めていくことができます。
自宅でくつろいでいながらも、効果的な学習の時間を作り出せる
——これがテレビ電話の大きなメリットです。
いかがでしょうか?
ここ数回、子どもがテレビ電話でその日の授業についてプレゼンすることが、いろいろな効果があることをおつたえしてきましたが、いかがでしょうか?
もし差し支えなければ、ご意見をお寄せいただければ大変うれしく思います。
お待ちしていますね。
それでは、次回を、どうぞお楽しみに。