泣いて許されるなら警察なんていらない
「泣いて許されるなら警察なんていらないんだよ!!」と
よく母親に言われていた。
こんなのが続いたのは
二、三歳の頃から小学校3年くらいまでだろうか。
あの時は、それが普通だったから
この言動がおかしいなんて思わなかった。
しかも、悪いことをしてキレられるわけじゃない。
一緒に過ごしていて、母親に目をやると
「なんなのその目は!?」とか
喋れるようになってからは「なんなのその言い方は!?」とか
目付きや言葉の使い方が気に入らないと言って
キレて喚いて、ごめんなさいと言っても許して貰えず
「謝って許されるんなら警察は要らないんだよ!」と言って、私を無視し続けた。
1度キレると、朝までずっと無視が続く。
ひたすら謝るしか無かった。
泣きながらゴメンなさいと、謝り続けた。
食事は出してくれたが無言だ。
兄とは普通に話している。
私だけ無視されて、私だけが家族の中に存在しないみたいだった。
朝になると母親はケロッとしている。
最初のうちは、機嫌が良くなったことに安心したものだが
それを繰り返されるうちに、朝になり何事も無かったように振る舞われるのが嫌だった。
自分の機嫌が悪いからと無視しておいて
謝りもしない母親が嫌だった。
もう、物心着いた時から、こんな感じだ。
人への信頼が育つはずもなかった。
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