H a p p a n o U p d a t e s - No.249
テリゲステの1日(全15回)
アウグス・ガイリ著 だいこくかずえ訳
アウグス・ガイリ(1891 - 1960)
エストニアを代表する後期ロマン主義の作家。美しさと醜さという相反する存在に焦点を置いて作品を書いた。19歳で作家デビュー。
Title painting by Estonian artist, Konrad Mägi(1878-1925)
日本でほとんど翻訳されることないエストニアの小説を連載しています。
『トーマス・ニペルナーティ』と主人公の名前を冠した短編連作小説の第5話「テリゲステの1日」。#6ではカトリの屋敷に人々がやって来て、いよいよパーティーが始まります。しかし赤ん坊の洗礼式やカトリの誕生を祝う説教をする聖具室係が来ない。この連作小説はどの話もコメディー風なのですが、中でも第5話は笑劇のようなタッチで書かれています。
#6 〜#14が4月の公開分です。
#1 女主人 #2 14人目の私生児 #3 元夫たち #4 村の巡回
#5 祭りの準備 #6 お客たちの到着 #7 子馬はだれのもの?
#8 ニペルナーティとヨーナ #9 聖具室係 #10 スケジュール
#11 説教 #12 小さなアンドレ #13 パーソルから来た鐘鳴らし
#14 騒乱
モーリス・ラヴェルの生涯
マデリーン・ゴス著 だいこくかずえ訳
XVIII.最後の作品
1920年代にパリにジャズがやって来て、次々にナイトクラブができました。モーリス・ラヴェルはそういった場所で夜を過ごすの大好きでした。意外な感じもしますが、もうもうとしたタバコの煙に包まれて喧騒の中にいると、夜の孤独から救われたからです。そう、ラヴェルはひどい不眠症だったのです。
・『マダガスカル島民の歌』 ・ラヴェル(友だちとしての)
・成功に対する反応 ・ナイトライフ好き ・二つのピアノ協奏曲
・ウィーンへの旅 ・『ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ』
□ 葉っぱの坑夫からお知らせ
3月にモーリス・ラヴェルを題材にしたファンタジー小説『小さなラヴェルの小さな物語』を出版しましたが、挿画を担当してくれた、たにこのみさんが、原画展+新作展示+「エアポートラヴェル」(似顔絵イベント)を京都で行ないます。お近くの方はぜひ。(タイトル画像 ↑はこのイベントのDM)
2023年5月14日(日)〜5月28日(日)
11:00 - 19:00 無休
ホホホ座 浄土寺店
詳細はたにこのみさんのInstagramで!
この本の装丁をしてくれたデザイナーの⻆谷慶さんが、大阪のギャラリーのフリマ「人と市 vol.3」に出店します。そこでも『小さなラヴェル…』は顔を出しますので、よろしくー。
「人と市 vol.3」
2023.5.13(土)13:00-19:00、5.14(日)13:00-18:00
□ 最近思ったこと、考えたこと(happano journal)
04.06/23 家事はだれのもの? 5人の子を育てる非伝統型セレブ、ジオの場合
04.20/23 意外なヘンデル (......なんなら自由に)
ヘンデル? 有名だけれどマイナーな感じの作曲家、わたしはそう思っていました。いや、クラシック音楽好きの人にとっては『メサイア』などを書いた、超大物という認識があると思いますが。意外にも小さな曲が素敵、ドイツ生まれだけれどイギリスで移民生活、などこれまで知らなかったヘンデルの側面を知り、親しみを感じています。(ヘンデルの直筆英文とその日本語訳も紹介!)
Web Press 葉っぱの坑夫/エディター大黒和恵/editor@happano.org